第3話 七音

 まったりとした休日の午後のティータイム。大学生同級生カップルの2人はカフェでフラペチーノを飲んでいた。


七音ドレミ、あのさ、今度の土曜日さ、地元のスポ少サッカークラブ行ってきていい?」


「……奏夢リズムって、昔からサッカーしてたんだもんね。この間も行ってきたんでしょう」


「そう、小学生に指導したい気持ちが強いんだ。俺も昔、サッカーしてた時俺くらいの年齢の先輩が指導しに来てくれてさ。すごくうれしかった記憶があって。俺もやりたいなって思ってた」


「夢だったんでしょう」


「そう。ごめんな、一緒にデートしたいところいっぱいあるかもしれないけど、七音との誕生日とか記念日は忘れないでおくからさ」


 七音は、ニコッと微笑んで、奏夢の手を握る。


「私は、奏夢の好きなこと応援するよ。大丈夫、行っておいで。その代わり、再来週のサッカー観戦は一緒に行こうね」

 観戦チケットを準備していた。


「お、おう。そう言ってもらえると助かる。俺、七音が好きだなぁ」

「……いや、ここで言わなくていいよ。恥ずかしいから」


 頬を赤くして、両手で顔を隠した。奏夢はさらに耳まで赤くしていた。七音は会う時間が少なくなっても、サッカーをしている奏夢が物凄く好きだった。

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