3
*
「海鮮焼きそば、うんめぇ!」
15分後。海の家で
海の家のパラソルが刺さった白色の長い丸テーブルの椅子に、
私、
前に
テーブルには注文した海鮮焼きそば6つと練乳トッピングのかき氷6つ(あかりちゃんと
海鮮焼きそば、美味しい。
イチゴのかき氷、キーンとする。
「あかり、めっちゃかき氷食べるじゃん」
ブルーハワイのかき氷を一口食べた
あかりちゃんはメロンのかき氷を食べながら笑う。
「えへへ。心配かけてごめんね」
「…あかり、本当は俺達の秘密知ってるでしょ?」
「…えー? なんのこと?」
「…真剣に聞いてるんだけどな」
「…詳しくは知らないけど」
「…あれだけ色々あったら何かあるんだろうなって気づくよ」
「…それに私、
「…
「…ずっと傍にいるから」
あかりちゃんは満面の笑みを浮かべる。
「…ありがとね」
あかりちゃん、
「よし、そろそろ、ビーチバレーやろうぜ」
*
「はい、
浜辺で
シュッ!
浜辺に張った網ネット目掛けて
「5対1ってなんだよ!」
「俺一人で拾える訳ねぇだろ!!」
「キャー! 紫髪の子、かっこいいー!!」
水着の女子達が甲高い声を上げた。
「あっ! ゆきのん、見て見て」
「可愛い貝あったよ~!」
「ほんとだ、可愛い」
私とあかりちゃんは笑い合う。
「ふたりとも、それっ!」
バシャッ!
「
あかりちゃんが反撃する。
「わ、冷たっ!」
「あはは」
私は笑う。
「あ!? いつの間にか
「ビーチボール終わり! 泳ごうぜ」
「
「おい待てコラー!」
海の家のコインシャワーで着替え、海の家が閉まる(平日は17時で閉まるけど、今日は日曜日で2時間延長)と、バケツと予めコンビニで買ってきていた線香花火を準備して、
夕陽が沈んだ夜空の下で線香花火をやり始める。
「
あかりちゃんがそう提案すると、
「え、いい。
「私、あかりちゃんとふたりでやりたいから」
「…分かった」
「
「あぁ」
「ゆきのん、線香花火綺麗だね~」
「うん」
「あかりちゃん、
「え!?」
「私は
私が強く言うと、
「あ、あ、ありがと」
あかりちゃんは
「
「いいぜ」
線香花火をしながら、私は気づいてしまう。
「
「分かった」
私は
ここまで離れたら大丈夫だよね。
私はうっとうしいボサ髪をパーカーのポケットに入ったゴムでポニーテールに結ぶと靴を左右脱ぎ、右手で持つ。
そして裸足で再び浜辺を歩き始める。
そう思う反面、涙が止まらない。
「美女がこんな夜に一人で海?」
一つに結んだ緑色の髪。
大人びた雰囲気を放ち、
右肩にナップサックをかけ、
上半身裸にナチュラルなサーフパンツを履いた男子が立っていた。
「美女? どこ?」
私は振り返る。
「君のことだよ。
えぇ!?
私!?
「あ、あの、なんで名前…」
「
え、
こんなかっこいい人が!?
「えっと、
「俺は
「俺が中2の秋から
「だから
え……。
「どういう…ことですか?」
「
乗っ取りに成功した?
「なんで…」
トンッ。
突然、首を叩かれ、目の前が真っ暗になっていく。
私は
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