secret sleep6⚘約束しただろ。
1
私は部屋のベットの上でぺたりと座り込む。
保健室で
頭が時々ズキズキする。
私は一筋の涙を流す。
眠れない今日がずっと続けばいい。
*
「
翌日の4限のテニスが終わると、ツインちゃんが話しかけてきた。
「あ、うん」
「
ツインちゃんが、にこっと笑う。
「え?」
「可愛いお前を見に来ただけだ、って昨日彼氏に言われてたでしょ」
見られてたの!?
「パーカーも貸し借りしてるとか熱々だね♡」
「あ、彼氏じゃな…」
でも、姫になるって約束してるんだから、
彼氏になるのかな……。
「
「お幸せにね♡」
ツインちゃんが歩いて行く。
「ねぇ
私の顔が青ざめる。
「
「パーカーって
「あ、うん…」
「
「彼氏って…嘘だよね?」
私は俯く。
「分からない…」
「そうなのかもしれない…」
「何それ…」
グイッ!
あ、
「否定してよ!」
「
「
あかりちゃんが駆けて来た。
「ごほっ…」
私は咳き込む。
「何があったの?」
あかりちゃんが心配そうに尋ねると、私は無言で駆けていく。
「あ、ゆきのん!」
あかりちゃんが叫ぶと
「…冷静になれなかった」
「…否定したけどやっぱり、
あかりちゃんが切なげな顔をする。
「
走りながら大粒の涙が
私は
だけど否定出来なかった。
記憶をぜんぶ思い出したら、
*
その後1年A組で私と
「
「ううん。私こそ、ごめんなさい」
「はいっ、これで仲直り」
ふわりと笑ったあかりちゃんに背中を押され仲直りをし、
期末テスト週間も、みんなでカラオケ月猫店で勉強して、
6月26日からの期末テストを3日間、土日を挟み2日間受け……、
7月10日。最後の教科、国語のテストが返ってきた。
「えー、今からベストを発表する」
1年A組の壇上で国語の先生が言う。
「ベストは
えぇ!?
私も!?
「キャー!
女子達の歓声が上がった。
「
「どうなってんの!?」
「義妹だからって点数まで同じにすることねぇじゃんね、ぶあははっ」
「なんか彼氏出来たって女子達が騒いでたぜ」
「マジで!?」
男子達の声を聞き、私は複雑な気持ちになる。
「…
「…それでも俺は構わないけどね」
「…うるせぇよ」
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