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え?
「
ストロベリーチョコフラペチーノを右手で持った
カップには月のお姫様が描かれている。
よ、
そして、私に荷物を全て渡すと、ストロベリーフラペチーノとストロベリーチョコフラペチーノをカウンターに頼みに行った。
私は
「おかわり貰って来た」
「
そして両手にフラペチーノを持ち、
「コラ、遅いぞ日直、ちゃんと黒板消して来たか?」
「
「…あ? てめぇら、後でツラ貸せや」
私と
「はい、
「あ、ありがとう」
私は
「お、美味しい」
「うん、美味しいよね」
「
あかりちゃんがストロベリーフラペチーノを持ちながら言うと、
「ん、ストチョコもイケるよ」
あ、
「それにしても
「マジ、ウチの高校のセンコウ頭イカれてるぜ」
「あー殴りてぇ」
フラペチーノ飲んでるだけなのに、かっこいい。
「…そうだっ。校外学習の班、この6人で組まない?」
あかりちゃんが尋ねてきた。
「いいんじゃね? な、
「あぁ」
「え……」
私がそう言うと、一気に視線が集まった。
「
あかりちゃんは心配そうに尋ねる。
「あ、違…嬉しい。嬉しいけど」
「こんな私が一緒でいいのかなって」
「は? 何言ってんの?」
「私達、もう
「えぇ…?」
「えぇって何!? 文句ある!?」
「
「そうだ、名前で呼んでないから実感わかないんだ!」
「ゆきのんって呼ぶね」
あかりちゃんは満面の笑みを浮かべる。
「じゃあ、私は
「俺も、そう呼ぼっと」
「俺は
私は右腕で両目を隠して俯く。
「
「泣いて…ないよ」
私は右腕を下ろして顔を上げ、
「よし、ゆきのん、みんなでライン交換しよ」
あかりちゃんが目を輝かせながら言うと、
「うん!」
私も同じ表情で返す。
友だち
お母さん
あかりちゃん
そして…、
「全員登録完了したことだし」
「私、おかわりして来ようかな」
「俺も」
「
「ありがと」
一緒に注文カウンターまで歩いていく。
校外学習の班、
名前で呼んでもらえるようになって、
ライン交換まで。
嬉しいなぁ……。
なんだか夢を見てるみたい。
「
「え? あ、うん」
私は渡そうとすると、
ポンッ。
通りすがりの人の体が私の肩に当たり、ストロベリーフラペチーノが入ったカップが傾く。
あっ……。
「危ねぇな」
着崩した紺のブレザーに星と羽のエンブレム。
白と紺チェックのネクタイ。
黒と紺チェックのズボン。
そして、両耳ピアスと綺麗な青い髪……。
わ、かっこいい……。
「すみません、大丈夫でしたか?」
「はい、大丈夫です。こちらこそすみません…」
青髪の男の子と
「またな、
青髪の男の子は余裕の笑みを零すと、
連れの男の子と一緒にムーンバックスを出て行った。
「え!? 今の
「何?
あかりちゃんが驚きながら尋ねると、
「…………」
*
「嬉しそうっすね」
連れの紺のブレザーを着崩した白髪の男子が話しかける。
「“総長”」
「校外学習か」
「こりゃやっと楽しめそうだな」
青髪の男の子は見えないように首に付けていたネックレスを取り出す。
インゴットの裏に雪の結晶のシールが貼られたゴールドのネックレスがキラリと光り、ぎゅっと握り締める。
「“俺の姫”と」
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