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そして6限は終わり、
「――――
「10日の校外学習の班もちゃんと考えておくようにな」
10日に校外学習あるんだ…。
でも人気者だから難しいかも…。
「
「昨日行く予定だったけど休みで行けなかったから、今から
鞄を右肩にかけたあかりちゃんが声をかけてきた。
「あ、大丈…」
“お前みたいなボサ頭は家でずっと籠もってればいいんだよ”
ふと国語の先生の言葉が脳裏に浮かび上がる。
私、一緒に行ってもいいのかな。
「あかり、先に行ってろ」
「俺、今日、日直だから」
「
「おいコラ、笑ってんじゃねぇ」
「うん、分かった。先に行ってるねー」
あかりちゃんは
そして、周りのみんなも出て行き、ふたりきりになった。
「
「え?」
「正直に言え」
「…お前みたいなボサ頭は家でずっと
「お前は花の城で閉じ
「眠れない姫だから」
「もう雪は溶けて春だ」
「ありのままの姿で花の城から出て、お前は変わっていける」
「どこまでも」
さっきまでの迷いが、まるで翼に変わって飛んでいく。
「っ…」
もう、泣かずにはいられない。
廊下から走ってくる足音が聞こえた。
パサッ。
制服の上からパーカーを両肩にかけ、フードを被せる。
そして私の前に背中を向けて立つ。
廊下を2人の女子が駆けていく。
私は被せられたフードをぎゅっと右手で掴みながら号泣する。
また一人ぼっちに戻ったんだって絶望した。
だけど、
“お前は変わっていける、どこまでも”
私、
*
「…あ、やっと来た」
20分後。ムーンバックスであかりちゃんが、ふわりとした口調で言った。
店内は大人な雰囲気で高級感があって、
ペンダントライトは、ぽんぽんと空中に浮いているかのようで可愛らしい。
あかりちゃんは私の服装を見る。
「
「あ、うん。寒いから着てろって言われて…」
ぽん。
突然、後ろから誰かが頭に手を乗せてきた。
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