3
*
「ねー、見て見て。
「しかも、ぼっちとか笑」
朝。体育館でツインテールの女子が言った。
今日の一限目は剣道で、
みんな面はつけておらず、剣道着だけ着ている。
「みんなテキトーにやってんのにチョー真面目すぎ。ウケる笑」
「
あ、
茶髪ボブに赤のリボンを右耳の上で結んだ
「あ、ど、どうぞ」
3人で並んで素振りしてる。
嬉しくて嬉しくて、泣いてしまいそうだ。
「おい、
コワモテな男の体育の
「俺の授業で寝るとは良い度胸だな」
「これだから紫頭は」
「まぁ、やったとしてお前に剣道なんて無理だろぉがなぁ?」
「せ、先生、そんな言い方はないんじゃ…」
周りは驚く。
あ…、は、初めて声上げちゃった。
「ボサ女は黙ってろ」
ボサ女!?
合ってるけど…
え、目が合って……。
「
「やる気になったみたいだね。はい、
「先生、練習相手になってもらっていいですか?」
「なめやがって。いいだろう」
「来い」
「じゃあ遠慮なく」
シュッ。
その時、
竹刀は
「先生、これでいいですか?」
「キャー!!
女子達の歓声が上がる。
キーンコーンカーンコーン♪
あ、終わりのチャイム…。
「チッ、では解散」
「
ツインテールの女子が話しかけてきた。
いつもみんなにツインって呼ばれてる子だ…。
「
「あ、うん」
「なのになんで苗字違ってるの?」
え……。
周りの女子達は、ツイン、よくぞ聞いてくれた! という顔をしている。
「あ、それ、俺も気になってた」
「
「バカ」
「
「え、
「義理の妹なのに苗字違うってことはさ、別れたってことじゃね?」
「なるほど、元義理の妹か」
男子達まで会話に参加してくる。
ど、どうしよう……。
「こういうプライベートな話やめよ」
「義理の妹でも元義理の妹でも
まさかあかりちゃん、
「あかり、
ツインちゃんが刺々しく返す。
え、あかりちゃんって
「現在義理の妹なのと元義理の妹とでは関係性が変わってくるっていうか」
ツインちゃんが不満げに言う。
「モテる男は辛いね。まぁ、俺もだけど」
「は?」
「で、
「そ、それは…むぐっ」
「その先は言うな」
「
「あぁ」
「昨日も言っただろ」
「義理の妹だって」
「それ以上でもそれ以下でもねぇよ」
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