5
私の両目から大粒の光が零れ落ちていく。
「はい」
『
『生きてありすを幸せにするんだよ。分かったね?』
「はい、約束します」
『では、また繋がることを祈っているよ』
電話がプツンと切れた。
「…
初めての
「…ねぇ、
「…何?」
「お願い」
「最後まで、して」
「…最後って、ちゃんと意味分かって言ってる?」
「分かんない」
「…分かんないのかよ」
「でも前に
「…マジか」
「うん」
「…うつるからまた今度…」
私は
ドサッ……。
私は唇を離す。
「…おい、
「うつってもいいよ」
「
私はそう言うと再び唇を重ねる。
そして離そうとした時、
「…離すなよ」
しゅるっ。
オフホワイトのゆるTシャツの裾のリボンがほどかれ、
甘く、柔らかいものが絡んできた。
なんか…いつもと違う。
本気…モード?
プチッ。
リボン付きの白いブラのホックを外すと、しゅるっ。
「っ…!?」
白いブラの肩紐を一瞬で外された。
「
そう言うと唇を離してくれた。
私は
あ…頭ぽんぽんされ……。
――――ドサッ!
「きゃっ」
「…俺はまだ、うつし足んねぇ」
「んっ……」
スカートに手が……。
もう…言葉にならない。
密着して、
体が壊れてく……。
え……
「はぁ…お前のせいで、熱、上がったわ」
「…
「
呼吸が苦しくて呼べない。
「…まぁ今はいいわ、それで」
ずるっ。
「…最後以上の、記憶に残るの、してやるよ」
私の心臓に直接、壊れそうなくらい深くて甘いキスを落とす。
「んああっ……」
私の心に絡まったリボンがほどけて、飛んでいった。
ドサッ……。
あ…
目の前が真っ暗に……。
私は震えた手を伸ばす。
見えないのに
私も幸せそうに笑うと意識を失った。
*
そして、7月16日の朝。
ガチャッ。
制服姿の
「…ありす、先に帰ってろ」
「……うん」
私は靴を履いて、外に出ると自分の部屋まで歩く。
だけどふたりが心配で隣の開いた扉をそっと見守る。
大丈夫……だよね?
「てめぇ、俺がいない間に一体どういうつもりだよ?」
「…俺んとこのナンバー2が勝手にやったことだ」
「あ? てめぇがありすに会いたくて仕組んだんだろうが」
「てめぇがいる限り、ありすは
「…だったらなんだよ?」
「…17日の深夜、全員連れて例の場所に来い。決着をつける」
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