3
「…ふたりとも大嫌いなのに?」
「
「…じゃあ意地悪ついでに、はい、して」
「え……」
「…充電しねぇと
私は困った挙句、
「…あー、全然足んねぇ」
「…はい、もっとして?」
前にもこんなことあった。
あの時はまだ出来なかったけど…。
私は
唇を離そうとすると私の頭を左手で優しく押え、
背中からセーラー服に右手を入れ、
プチッ。
リボン付きの白いブラのホックを外すと、しゅるっ。
白いブラの肩紐を一瞬で外された。
「…!」
「
胸に
声が出そう。
だけどここ駅…今は誰もいないけど、もし誰か来たら……。
「あっ……」
ガクンッと足の力が抜け、
そして、耳元で甘く囁く。
「…ありす、好きだよ」
誰にも聞かせられないくらいの恥ずかしい声が出て、
「はぁっ、はぁっ……」
「
「…あいつ見たらどう思うだろうな」
「大…嫌い…」
「…はいはい」
「…落ち着いたら言って。送ってくわ」
大嫌い、なのに、
こんなことしないで。
もっと、好きになっちゃうよ。
*
数分後。落ち着いた私は
「あれ、
「…そう。カワサキの400」
名前を言われてもよく分からないけど、かっこいい。
「…バイク乗るの初めて?」
「うん」
「…あいつの妹だから、もしかしたらバイク乗り慣れてるかもしれねぇとも思ったけど」
バイクに乗り慣れた私…金髪でバイク乗り回してて、ヒャッホー! みたいな感じかな……。
「…だよな、安心したわ」
私の顔が熱くなる。
「…何?」
「あ、ヘルメットつけるんだなって。みんなヘルメットつけてなかったから…」
「…俺達は慣れてるからいいけど、お前にはまだ早い」
私は首を傾げる。
「早い?」
「…俺の運転やべぇから途中でふっ飛ばされて最悪…死ぬ」
私は固まる。
「え……」
そんな怖い運転なの!?
「…だからヘルメットつけた」
「…大丈夫、ゆっくり運転するから」
「え、暴走族の総長なのに?」
「…言っただろ」
「…俺が出来るのはお前を守ることだけだって」
私は
ほどけないように何度も深く、甘く。
「…あー、なんなのお前」
「…やっぱヘルメットつけて正解だったわ」
私は息を乱しながらも涙を零しながら笑う。
「…何その顔、マジ可愛いから」
「…もうキス禁止。俺がヤバい」
私もヤバい。
嬉しくてついキスしちゃった……。
「…行けそう?」
私はコクンッと頷く。
そして後ろから首筋に甘いキスを落とす。
「ぁっ…」
ヤバい、声が…恥ずかしい。
キス禁止って言ったくせに
心臓壊れそう。
「…じゃあ、送ってくわ」
甲高い爆音が響き、驚く。
腰に伝わる振動に排気の香り…バイクに乗ってるんだな、と実感する。
「…俺に掴まれ」
私が、ぎゅっと
夜空にたくさんの星と月がキラキラと輝く。
吹き過ぎる夏風が優しくて気持ちいい。
あぁ、いっそのこと、このまま時間が止まればいいのに。
そしたら
*
しばらくして15階建てのマンションの前で
「
私は背中から前に両手を回したまま声をかける。
「…往復ちょいキツかったわ」
え、暴走族の総長なのに!?
「…お前とハメ外しずきた」
ハメを外す…そういえば私自分から3回もキスして……。
私の顔が、かあっと熱くなる。
「
「…何言ってんの。ちゃんと部屋まで送り届ける」
「でも…」
私はぎゅっと
「…おい、あいつに見られたら」
「
あ……。
「…行こう」
「うん……」
玄関の自動扉が開き、私達は中に入る。
部屋の番号を入力すると自動扉が開き、エレベーターで5階まで上がっていく。
エレベーターの扉が開いた。
外に出て少し歩くとマンションの部屋の前に着き、私が玄関の扉を開ける。
黒の特攻服姿の
「ありす!」
「……」
「……」
「…
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