Ice lolly8⋈大嫌い、なのに。
1
大嫌い、なのに、
こんなことしないで。
もっと、好きになっちゃうよ。
*
小学6年の凍るような寒さの冬の夜。
私は中学1年の
胸元に施されたひらひらと可愛いフリルの上にリボンが付いた紺色のコートに黒ブーツを履いた私の隣を、
黒のロングTシャツの上に、逆立つ毛の帽子が付いたシルバーグレーのジャケットを羽織りズボンを穿いた
「
ぎゅっと白兎の縫いぐるみを抱き締めながら言うと、
「またゲーセンで取ってやるよ」
ブォオン
ブォオン
ブォオオオンッ!
走ってくるバイクの眩しい光が私達の全身を照らす。
7台のバイクに囲まれた。
え……。
「金髪とかイカしてんね」
「今から俺らと遊ばない?」
「あ? なんだよ、その目はよ」
「こっちは褒めてやってんのに」
「喧嘩売ってんのか? あ?」
銀髪の男の子はバイクから降り、
「がはっ…」
「
「よっわー、じゃあ行こっか」
銀髪の男の子は私の体を持ち上げ、バイクの後ろに乗せる。
私は左手で白兎の縫いぐるみを抱きながら右手を伸ばす。
「やっ、やだっ」
「
「
「うっ」
銀髪の男の子が腹を押さえて地面に疼くまる。
そしてバイクの後ろに乗った私を抱き上げる。
私は
「
「もう大丈夫だ。目瞑ってろ」
「うん」
「よくも兄貴を!」
「許さねえええええ!!!!!」
バイクから
「俺のそばを離れるなよ」
6人の木刀を寸前のところで交わしながら蹴りと拳で一人ずつ倒していき、6人とも地面に這いつくばった。
「もうお終いか?」
「たしたことねぇな」
木刀を拾い、2人が起き上がる。
「くそがあああああ!!!!!」
襲い掛かってくると
「よくもやりやがったな! なめやがってええええええ!!!!!」
銀髪の男の子は起き上がると狂い叫び、殴りかかってくる。
「遅ぇよ」
バコッ!
「がはっ」
銀髪の男の子は地面に倒れ、気を失った。
「
私は
あ……。
ドサッ……。
私はショックでその場に倒れる。
「ありす!」
「おい、しっかりしろ!!」
「ありす!!!!!!」
だけど起きられない。
黒髪の男の子が近づいて来た。
男の子は背が高く、パーマをかけたショートボブの髪型をしている。
「一人で全員倒すとは素晴らしい」
え、誰?
俺様で荒い感じ…。
「誰だ?」
「俺は暴走族
「お前、名は?」
「俺は
「そこの倒れた子は?」
「妹のありすだ。お前もこいつらと同じなら殺す」
「気に入った」
「お前、俺の物になれ」
「
「何言ってやがる、俺は…」
「冷酷な目」
「お前には素質がある」
「いずれお前は総長になるだろう」
「総長になれば妹をもっと余裕で守れるくらい強くなれる」
「どうだ?」
よく分からないけどだめ。
だめだよ、
総長になんか、なっちゃだめだよ。
そう言いたいのに声が出ない。
「悪くねぇな」
「ありすを守れるなら、暴走族
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