2
*
「ふぅ……」
時間が過ぎ、昼休み。中庭のベンチに一人座り、ため息をついていた。
両膝には、ふわっふわのハンバーグにパスタとおにぎりが入ったお弁当箱が乗っかっている。
あれから気まずくて
今の状態でまた会っても、意識し過ぎちゃってだめだろうな。
はぁ、どうしよう……。
「あなたが
ツインテールの女の子が話しかけてきた。
あ、前に
「私、
「昨日、
私はドキッとする。
え、見られて……。
「それにさ、私の告白も盗み聞きしてたよね?」
「っ…」
「
「天体に興味あるって思ってたけど、よくよく考えたらさ」
「あなたのことだったんだね」
「
バシャァッ!
お弁当箱の中身が地面に飛び散った。
あっ!
私は慌ててハンバーグとパスタを拾う。
その様子を見ながら
「うわ~手べっちょべちょ! ぶっざま~!」
「…ぶざまなのは、どっち?」
黒のショートのウィッグを被った
「
「…あ? てめぇ誰に向かって物言ってんだ?」
「も、ももも、もういいわよ」
「…あー、眠いのに、あーゆーのほんと勘弁して欲しい」
「…ありす、大丈夫?」
「うん、助けてくれてありがとう」
私達は中身を全部拾ってお弁当箱の中に入れるとベンチに座る。
「…パン、半分こしよっか。はい」
「ありがとう」
半分こ嬉しいな。
「…ありすってさ、
「え、なんで……」
「…
私、最低だな……。
「…昨日の夜、保健室で目覚めてから
「それから
「…え、え、何それ尊すぎない? 超可愛い!」
「…昨日、そんなに激しかったんだ?」
私の顔がボッと熱くなる。
こんなこと聞いていいのか分からないけど、勇気出そう。
「あ、あの、
「…ん? 最後までだよ」
私は両目を見開く。
「え?」
「…え?」
「最後?」
私は聞き返す。
「…うん、最後」
“最後まで”ってなんだろう……。
「…とにかくさ、恥ずかしいとは思うけど正直に話してみたら?」
「…
「うん、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます