2
とっさにウィッグを取られないよう、両手で触れると、
「あ…………」
一度だけ
それでも――――。
「まだ、だめ…取らないで…」
「…そんな必死に守んなくても」
「…あいつとの約束大事なの分かってるし」
「…取らねぇから」
「…まだ」
「まだ?」
「…完全に破る覚悟が出来たら言って」
「…そん時、取ってやる」
「うん…」
短く答えると、
*
「…え? 今なんて?」
時間が過ぎ、昼休み。中庭で
中庭でも奥の木陰なので、みんなから姿は見えない。
4限の終わりに
『…
『…昼、中庭で。鞄持って来なかったら金髪のことバラす』
と脅…誘われ、鞄ごとお弁当を持って来たのは良いけど……。
「…
私はびっくりして固まる。
まさか、
「…そ」
「へぇ」
「ふぅん」
みんなテンション低い……。
「…
「…
「…俺含めてな」
「寝不足…」
“…あーもう、今日寝不足でやべぇから”
“…どうなっても知らねぇからな”
早朝での出来事を思い出し、ボッと顔が熱くなった。
「まぁ、最初から付き合ってる風にしか見えなかったし驚きもないというか」
「…だね」
「うんうん」
「てか
え……。
私は氷のように固まる。
「…見てたんかよ?」
「うん、偶然
「キス見てから
「…ふわぁ、ねむ」
「…
「あ、うん」
「みんなはパンなんだね」
私は鞄からお弁当箱を取り出して
カリッカリの唐揚げに、ふわっふわのゆで卵とおにぎりが入っている。
それを見て
「え!? 弁当すごくない!?」
「これ、ありすが作ったの!?」
「ううん、お兄ちゃんが…」
「えー、えー、お兄ちゃんすごー」
「良かったら唐揚げ食べる? 美味しいよ」
「いいの!? 食べる!」
「…やめとけ」
「ちょ
「…
「はぁー!?」
「…それで
「…あぁ」
「…なるほどね。さっき全員の名前言ったのもわざとか」
「…恐らく放課後、
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