2
*
それから刻々と時間が過ぎ去り、12時のチャイムが鳴り響いた。
え、もう4限終わり?
あ、
「昼休みだ~」
「パン買いに行こうぜ」
B組の男の子達も教室から出て行く。
昼、休み…。
“…来なかったら金髪のことバラす”
脳裏に
冷たい目線に口調。
昨日とはまるで別人で怖いけど、
…行かなきゃ。
私は椅子から立ち上がり、教室を出る。
そしてC組の前を通り過ぎると、
「なぁ、ちょっといい?」
目つきの悪い男の子に話しかけられた。
あ、
「俺、
「ごめんなさい、私行かないと…」
ガシッ、と
「
腕、振りほどけない…。
「5分で済むから、行こうか」
屋上に行かなきゃいけないのに。
私は一旦諦めて
あ、
届くか分からないけど…。
「…ありす」
“たすけて”
声を出さずにそう伝えて、
*
「お前さ、
2階の1番奥の階段横に着くと
「え?」
「今朝、
「付き合ってんの?」
付き合っ…!?
「ち、違います」
あ、でもお友達として付き合ってる? のかな…。
「まぁ、なんでもいいわ」
「永久に来ねぇと思ってたのに登校して来やがって」
「しかも黒のウィッグなんかつけて真面目くんになってさぁ」
「キャーキャー女子達騒がせて? 授業妨害、マジ迷惑」
「つー訳で」
「お前でストレス発散させてもらうわ」
え……。
「
「きゃっ」
「お前、ちゃんと押えてろよ」
「わーかってるって」
「ストレス発散って…?」
私は恐る恐る尋ねる。
「この状況でまだ分からねぇの?」
「“悪いこと”すんだよ」
ニヤリと笑うとリボンからパッと手を離し、今度はほどこうとする。
私の顔が、みるみるうちに青ざめていく。
あ、やだ。
やだやだやだ。
ほどかないで。
私はぎゅっと潤んだ両目を強く瞑る。
「“悪いこと”って、どういうことするの?」
「教えて欲しいな~」
腕を組んだ
あ……。
「
「
「あっちに逝くのはお前だよ」
「
「ひっ…」
「何ボサッと見てんの?」
「さっさと行きなよ」
私はコクンッと頷いて走り出した。
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