4
*
「え、猫!? よだれ垂らしてて可愛くない!?」
15分後。カップラーメンの
シーフード味のカップラーメンからは湯気が出ている。
テーブルを囲うように
テーブルには空のノンアル缶酎ハイ、
酎ハイ入りのグラスに突っ込まれたサワー味のアイスキャンディーが5つに、コーラ、
しょうゆ、シーフード、カレー味のカップラーメン、
チップスのお菓子等たくさん置かれていて、色々な香りが部屋中に漂う。
「ほんとだ、
私が
「俺のブタ猫なんだけど!?」
「お、レアじゃない?」
「あはは、
「…ベランダの仕切り板壊したの、このブタ猫にそっくりだったな」
私は、ふっと笑う。
「何? もう秘密の誘い?」
「…ちげぇよ」
「なんだ、残念」
「…残念がるな」
「…
服も汚したくなかったし、
「ありがとう…あっ、私のは
「…俺も」
私に続けて
「あ、俺のもよだれ垂らしてる。高校の
「ちょ、はぁ!?」
「高校の
私が尋ねると、
「今はハイテンションでガサツだけど、高校ではクールでいつも寝てるんだよ」
「何!?
「
「しゃあーせん」
「だってさ、深夜活発な分、朝、眠ぃし」
深夜活発なんだ…。
「でもよだれは垂らしてないから!」
「それにこれでも
「ウィッグ被るの我慢して関係バレないようにいつも必死なんだからね」
「
「地毛黒だから、なかなか上手く染まんなくて嫌になる」
「夏休みになったらもっと染める予定~」
「そうなんだ」
私は胸元に右手を当てながら力なく笑う。
いいな、黒髪。
どうして私は黒髪じゃないんだろう。
「…麺伸びる、食べよ」
「うん」
私も割り箸でカップラーメンを食べ、酎ハイ入りのグラスに突っ込まれたサワー味のアイスキャンディーを飲む。
カップラーメン美味しい。
酎ハイもアイスキャンディーが程良く溶け、甘くて刺激的で、
アルコール入ってないのに酔いそう。
「おい、ありすちゃん、酔ってね?」
「結局酔わせたんかよ、総…」
総…?
え、何!?
「…………」
「…
「…一旦ベランダに出よう」
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