Ice lolly2⋈だめだって分かってるのに。
1
だめだって分かってるのに。
もう止められないの。
ごめんね。
*
「んっ…」
7月2日の朝。私はベットの上で寝ていた。
ベランダの外で
水色にゴールドの星柄がついたカーテンの隙間から暑い日差しが差し込んで眩しい。
「んんっ…」
そう
……あれ?
なんかふわふわしたものが頬に…。
私はゆっくりと目を開ける。
「!?」
昨日の服装(グレーの長袖Tシャツに長い紺色のアンクルパンツ)のままで、
私は薄いブルーのトップスにショートパンツ(トップスの背中にはクロスストラップ、ショートパンツのウエスト部分にはリボンがついてて、袖と裾にはフリルがついてる)…。
しかも、金髪ロングの髪がボサボサで
え…何この状況…。
昨日一人で寝たはずなのに…。
なんで私、
私はハッとする。
あ…夢?
きっとそうだ、夢でも見て…。
「んんっ…暑ちぃな」
「……は? なんでありすが…」
いや、こっちの台詞なんだけど…。
「あー、そうか」
「昨日、アイスコーヒー置いてお前の部屋出た後」
「そのままバイト行って家に戻って来て自分の部屋だと思って寝たんだが」
「悪りぃな。どうやら部屋間違えたみてぇだ」
「そ、そうなんだ…気をつけて…」
…え、
「なんだ、
私の顔が熱くなる。
昨日は
今日は
「起きたらちゃんと顔洗えよ」
「…あの
「は?」
「私がバイトするし」
「やめねーよ」
「でも
…え、
ほんのりスパイシーなシトラスの香りがして…。
なんだろ、甘くて暑い…。
それにショートパンツのウエストのリボンがほどけそう。
「俺のことなんて心配すんじゃねぇよ」
「自分の
「
あぁ、やばい。
朝から泣きそう。
涙をぐっと堪えると、
起き上がってベットから降りる。
「充電したからもう大丈夫だ」
「朝飯作ってくる」
ぱたん、と扉が閉まる。
私はハッとする。
…あ、そうだ、鞄!
私は起き上がってベットから降り、学習机の横のフックにかかった鞄を取り、床に置く。
そしてしゃがんだまま鞄のチャックを開けて中を見る。
アイスキャンディーの空袋、あった…。
机の中だと
鞄の中に入れてあるファイルの隙間に挟んでおいて良かった。
私はそう
今後もバレませんように。
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