3
*
…
高校生になってからは私が不自由しないように
料理も健康に気を遣ってくれてて、
私が出来ることは
私はびっしりと書き込んだノートを見つめる。
受験勉強はもう高校2年生だから仕方ないよね。
やらなきゃいけないよね。
分かってる。
だけど、なんの為に勉強してるの?
なんで受験するの?
「…分かんないや」
大粒の光がノートに
私は両手で顔を覆う。
お願い。
誰か、
心に絡まったリボンほどいて。
「…気分転換に外の風でも吸おうかな」
私はガタッと椅子から立ち上がる。
私は水色にゴールドの星柄がついたカーテンの前に立つ。
でも一つだけ外に出る方法がある。
それは…。
シャッ!
カーテンを開けリボンで留めると、ガチャ、と鍵を外す。
“ベランダに出ること”
ガラッ。
私は扉を開けて飛び出した――――。
「あ、風、少し吹いてる」
「涼しい」
兎がいそうな、まんまるで大きな満月の光に照らされ、ベランダが明るくなった。
夏の夜空の星々がキラキラと希望に満ちあふれ、美しく光り輝く。
「…髪の色、綺麗だな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます