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「あ、ごめんね、びっくりして…」
「私、今まで友達いなかったからすごく嬉しい」
それを聞いてわたしは、ほっとする。
「
「うん」
「わたしは
「もちろん」
「わ、わぁー嬉しいな」
「あっ、そうだ、ライン! 交換とか…」
「うん、したい」
わたしと
わたしのスマホは白色。
わたし達はラインのIDを交換した。
「早速届くか、やってるみるね」
『桃ずきんです。
わたしはその返事を返す。
『黒ずきんです。
「おんなじ!」
わたしと
「
「うん」
「あっ、それから、今日の放課後、
「あ、うん…」
どうしよう、咄嗟に嘘ついちゃった…。
行けないのに。
「良かった」
「
「放課後、楽しみだね」
「うん、じゃあわたし教室に戻るね」
*
時間が過ぎ、放課後。わたしが右肩に鞄をかけ、トイレから1年A組の教室に戻ると、
「俺、やっぱパスで」
「え…」
「
「…………」
だめ、そんなの。
わたしはぎゅっと鞄の紐を持ち、勝ってに一人で帰って行く。
*
しばらくして、
「
「大丈夫かな…」
「
「うん、トイレに行くって鞄持って出て行ったよ」
「は? 鞄? マジでふざけんなよ」
*
わたしが校庭を歩いていると、
――――ガラッ!
1年A組の教室の窓が開く。
「
え、
わたしは振り返ると、
わたしはダッと走り出す。
*
「はぁっ、はぁっ…」
わたしは歩道で足を止めて息を整える。
走ったから疲れちゃった…。
あ、信号が青から赤に変わりそう。
早く渡らなきゃ。
わたしはふらつきながらも歩き出す。
パッ。
歩道の信号が青から赤に変わる。
あ、隣からバイクが走ってきて…。
――――それでも俺の隣にいろよ。
――――絶対離れるな。
昨日、
ごめんね、
隣にいるって言ったのに、
もういられないみたい。
バイクの眩しい光がわたしの全身を照らす――――。
「
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