Silver snow6*隣の席はわたしだけじゃない。
1
なんでそんな突き放すこと言うの?
わたしは何があっても、
傍にいたいのに。
*
「くしゅんっ…」
12月7日。わたしは教室の自分の席で、くしゃみをした。
わたしの体が
今日は一段と寒いな…。
高校が楽しみすぎて早く着きすぎちゃった…。
ぱさっ…。
上から黒のパーカーが頭に被さる。
わたしの肩がびくつく。
え、何…!?
「
いつの間に入ってきたの?
「あの、これは…?」
わたしは弱弱しい声で
「くしゃみ」
「え」
わたしの顔が、かああああっと熱くなる。
「着とけ」
わたしは、はい、と短く答えた。
ガタッ、と隣から音が聞こえる。
だけど黒のパーカー、制服の上から着たら暖かい。
まさか2度も黒のパーカー貸してもらえるなんて…。
あ…
安心する香り。
電話がかかってきて、
「もしもし?」
「
「あ? 今、
太陽の
どうしよう。
嬉しくて、
*
「
1年A組の教室の前でゆりが尋ねた。
「ゆり!」
「あー、いや…」
「
ゆりは物凄く嫌な顔をする。
「あ、電話」
「あっちで話してくる」
ゆりはそう言って廊下を歩いて行く。
「ゆり、確実に怒ってた…
*
「昼休み終わっちゃう。早く化学室行かないと」
それから時間は過ぎて行き、5限が始まる前。
廊下を歩きながら慌てた
両手には化学の教科書と筆箱を持っている。
「うん」
わたしがそう短く答えると、
「あっ、ノート忘れた。取って来る」
「みんなは先に行ってて」
「
「いつも完璧なのに。何かあったのかな」
「あの時と似てるね」
あの時?
「そうだな」
「俺も教室に…」
「わたし、見て来ます」
「
「
わたしは走って1年A組の教室に向かう。
*
数分が経過した頃。1年A組の教室に着いたわたしは、バクバクしている胸に右手を当てながら呼吸を整える。
「はぁっ、はぁっ……」
廊下にはわたし以外誰もいない。
…あれ?
教室の後ろの扉、開いてる?
確か出る前に池田先生が後ろの扉の鍵かけたはずなのに。
わたしは後ろの扉から教室の中を覗いてみるなり固まる。
「……っ」
え…なんで青髪のヤンキーが…。
制服は同じだからこの高校の生徒で間違いない。
ゆりちゃんの時も怖かったけど…。
それとは比べものにならない程、恐怖で全身がガタガタ震えて……止まらない。
逃げたい。
怖い、怖いよ。
だけど…助けなきゃ。
バッ。
わたしは
わたしは黒ずきん。
もう何も怖くない。
わたしは後ろの扉から教室の中に入って行く。
「あー、やっときた」
そう言って雪色の制服を着崩した青髪のヤンキーが、にこっと笑う。
「黒ずきんちゃん、こんちは」
「青色狼です」
「なんちゃって、ははっ」
青髪ヤンキーが意地悪な顔で笑う。
「B組の青井
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