Silver snow1*隣の席になりました。
1
*
「はぁ…寒っ…」
翌日、わたしは白い息を吐きながら
今日から12月。
昨日よりも凍るように寒い…。
灰色のダッフルコートに、ふわふわのマフラー巻いて、黒のタイツ履いてきて良かった。
ふわっ…。
冷たい何かが頭の上に降ってくる。
「あ、雪だ…」
わたしは目をキラキラと輝かせながら言う。
わたしは思わず両手の平を合わせて広げた。
あ、手の平に雪…冷たい…。
だけど一瞬で溶けてしまった。
わたしはしゅんとなる。
なんだか“体の弱いわたし”みたい。
――雪を受け取るとね、いいことあるのよ。
わたしが小さい頃、お母さんがよく、そう言ってたな。
でも、信じられなくて受け取れたことは一度もなかったっけ。
それなのに今日は自然に雪を受け取ることが出来た。
わたしはボソッと祈るように呟く。
「…いいことあるといいな」
*
「えー、今から席替えをする」
朝の
担任の先生は池田先生といって、男で顔がけっこうイケメンなことからみんなから“イケメン”と呼ばれている。
「こんな時期に席替え?」
「イケメン、マジかよ」
女の子達も男の子達もざわざわしてる。
わたしが通う
それに、友達もいない彼氏もいないわたしには席替えなんて大したことじゃない。
だけどもし寒い日陰の席だったら体壊すかもしれないし、今と同じ
「
「キャー! やるやる!」
女の子達の目、狼みたいな目をして、みんなギラギラしてる。
池田先生の一言で女の子達のやる気が出たみたい。
「チッ、また
男の子達は不服そう。
わたしはチラッと
もしなれたら幸せだろうな…。
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