第二部:数字を目標にしない生き方
ある日、ふと思った。「数字ばかり追いかけて、私は本当に満足しているのだろうか?」と。それまでの私は、数字を伸ばすことが成功だと信じていた。しかし、数字が増えた瞬間の喜びはすぐに薄れ、次の「もっと多く」の欲求が生まれる。その繰り返しに、どこか虚しさを感じていた。数字は増えても、心が満たされるわけではなかったのだ。
その時、私は立ち止まり、自分に問い直した。
「私は何のために創作をしているのか?」
「数字を増やすことが本当に目標だったのか?」
答えはすぐに見つかった。私は、誰かに数字で評価されるために創作をしているわけではない。自分が感じたこと、考えたこと、空想したことを形にし、それを誰かと分かち合いたい――それが本来の目的だった。そう気づいた瞬間、数字の呪縛から少し解放されたような気がした。
それ以来、私は数字を「目安」として捉えることにした。目安とは、今どの地点にいるのかを知るためのものであり、それ以上でも以下でもない。目安はあくまで参考にするものであって、それ自体を目的にする必要はない。
また、数字に対する考え方を変えることで、「ゼロでもいい」という心の余裕が生まれた。たとえ閲覧数がゼロでも、それが私の価値を否定するものではない。ゼロはただの数字であり、そこから何を感じ、どう進むかが大事だと思えるようになったのだ。
目標を数字から「自分らしい創作」に変えたことで、創作活動がより楽しくなった。焦ることもなくなり、自分のペースで、心から楽しみながら作品を作ることができるようになった。数字を目標にしない生き方――それは、私が本来の創作の意味を取り戻すための大きな一歩だった。
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