週刊真実 2024年6月号

 週刊真実 2024年6月号


 【山梨山林殺人事件:羽多野弘樹の証言と新たな疑惑】



 鈴村絵奈さん(29)殺害事件に関して、本誌の調べにより新たな事実が発覚しました。被疑者の羽多野弘樹(33)は、供述の中で「事件当時の記憶がない」と証言しています。


 その理由として、友人の勧めで参加したというセミナーの影響を挙げています。しかし、週刊誌の徹底調査により、そのセミナーの存在自体が疑わしいものであることが判明しました。


【心神喪失状態の主張】



 取り調べの中で羽多野は、「セミナーに参加してから自分の記憶が断片的になり、事件当日のことも覚えていない」と語っています。そのセミナーについては自己啓発を目的としたものと説明し、知人に強く勧められたと証言しています。


 しかし、週刊誌が羽多野の周辺を徹底的に取材したところ、彼が参加したとされるセミナーの具体的な情報はどこからも得られず、友人の中にもそのセミナーを知る者はいませんでした。


 専門家は、羽多野が語るセミナーの話自体が妄想である可能性が高い、と指摘しています。


 【事件前に見せた異常行動】



 さらに、事件の約一週間前から羽多野は自宅に戻っておらず、行方をくらましていたことが判明しました。その間、羽多野に最後に接触した友人は、彼の異常な様子を以下のように証言しています。


 「普段は物静かで几帳面だった羽多野が、まるで別人のように粗暴で攻撃的になっていました。僕が話しかけても返事は上の空で、何かに怯えているようでした」


 また、羽多野は、全てが自分を攻撃してくる、といった独り言を繰り返していたとも証言されており、精神的に不安定な状態にあったことがうかがえます。


 【動機と妄想の結びつき】



 専門家は、羽多野の行動について、心神喪失を装っている可能性もあるが、妄想性障害や一時的な精神疾患の影響も否定できない、と指摘しています。

 

 セミナーの妄想は、彼の中で鈴村さんへの一方的な執着を正当化するための逃避だった可能性があります。


さらに、鈴村さんに対する好意が拒絶されたことで、羽多野の精神状態がさらに悪化し、最終的に凶行に及んだのではないかという見方も浮上しています。


 【警察の今後の対応】



 警察は羽多野の精神鑑定を進めるとともに、事件前後の行動を追跡し、犯行当時の精神状態を詳細に解明する方針です。


 一方で、鈴村さんの家族や友人からは、精神状態を理由に責任逃れをするべきではない、という声が上がっており、司法の判断が注目されています。


 羽多野弘樹が語るセミナーの真相が完全に妄想であることが確認された場合、彼の妄想性や執着性が動機にどのように影響を与えたのか、裁判を通じて解明されることが期待されています。

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