第6話 溺れていたい

――――――ある日の夜。少しくすぶっていてこじらせる一歩手前だった。


ベットの中でずっと翔を見つめていた。


「どうしたの?」

翔がいつもの甘い声で囁くように聞いてくる。


「…夢の中でお前と会った。」

「どんなこと話したの?」

「……」

「…楽しかった?」


僕の頬に手を当てて囁く。


「…して欲しい。」

「どんな事?」

「なんでもいい。」


「…指、さしてみて?」


スマホを見ながら僕の腕の中に入ってきて、少し癖のあるジャンルの動画一覧を見せてきた。


色んなものを再生して見せて来て、暫くするとヤツの手が伸びてきた。


「…へぇー。やっぱりこういうのだったんだ。」


「…かけ。嫌ならいいよ?大丈夫だから。」

「ううん、楽しそう。」





―――――――――――――――その日の夜中、夢の中。またあの公園。



「かけ。」

「どうだった?」

「よかった。」

「でしょ?」


「……」

「いいよ。あっちの僕には内緒にしてあげる。」

「かけ…。」

「大丈夫。凌太はいい子だよ。大丈夫。」


翔に抱き着いた僕を優しく包み込んでくれて、頭を撫でてくれた。


「かけ…今のお前がいい。」

「わかってる。」

「…他探していいかな」

「ダメだよ。泣かせないで。」

「…わかった。じゃあさ…。」


「…目閉じて。」

「うん。」



――――――――――――――――――。


「……。」


目を開けると薄暗い部屋に居た。


「…?!」


「凌太。凌太の望む事やってあげるよ。」


翔が鞭を持って思い切り打ち付けてきた。


当然痛みに耐えきれず声を上げるが、


「嬉しいね。素直なだからね凌太は。」

「……うあああ!!!!」


「…大丈夫。僕を信じて?凌太はいい子だよ。」

優しく僕の頬を撫でてくれた。

そのままキスしてくれるのかと思ったら、直前で思い切り胸の先端を摘まれた。


また声を漏らす僕に微笑みながら、キスしてくれた。



――――――――――――――――――。

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