第2話 会いたい
ある日の仕事終わり、また翔への思いが溢れておかしくなりそうだった。
早く家に帰って処理でもしないと壊れてしまいそうだった。
そんな時、電話が鳴った。
『凌太、今日行っていい?』
『ごめん。今日遅くなる。』
『何時くらい?』
『ん?んー…0時くらい。』
『どっか行くの?』
『いや、あ、うん、行く。』
明らかに嘘をついているのはバレバレだ。
でも何故か、翔は『そっか、わかったよ。』と直ぐに切った。
僕は直ぐに帰宅して、風呂に入って
果てるのが嫌で、ずっとずっと頭の中の翔に愛されたくてのぼせそうになって風呂を出てそこそこに体を吹いて寝室へ。
そこでそのままさらに…。
すると、どれくらい経っただろうか、僕が真っ暗な部屋でうわ言のように
「……?!?!」
そいつは僕の口を塞いで、
「暴れるな。暴れたら殺すぞ。」
と甘く少し高い声で耳元で囁いてきた。
「はぁっ!……」
大好きな声だ…。
「出すなよ。まだダメだ。」
「はぃ…。」
しばらく静寂が流れた。
ずっと翔は後ろから僕を抱きしめていた。
しばらくして翔がまた耳元で囁いた。
「凌太、僕に嘘ついたね?」
「……。」
「なんで嘘ついたの?」
「……。」
僕が答えず黙っていると、
「はぁあっ!!……」
ふいに首を噛まれた。
「なんで嘘ついた?」
珍しく翔が少し低めの声でイライラしていた。
…でもそれがまた、たまらなく興奮した。
「これは?誰に対して?」
「ぁぁっ……」
どうしようも無くなっているところを指で弾かれた。
僕は、我慢が出来なくて翔の方を向いて抱きついた。
すると、翔は力の限り抱きしめてくれた。
少し痛い…。でも、もっと、もっと心が傷んでいた。疼いていた…。
「…凌太、一緒に住もうか?」
僕は黙ってうなづいた。
すると僕をはがして、、真っ暗な中確かに僕の目を見て、優しく口付けて、、また抱きしめて…。
「僕だって毎日凌太に会いたい。子供の頃からずっとそうだった。『次はいつ会えるかな』『明日会えるかな』『来週かな』って待ち遠しかった。」
「……翔、ごめん。俺、その…」
「なに?聞くよ?」
「俺も同じ…。翔が…」
僕はそのまま翔にキスした。
止まらなくて…そのまま押し倒してしまった…。
「いいよ?凌太。吐き出してごらん?僕はここにいる。ここにいるよ。」
「翔…翔…好き…好き…大好き…本当に好き…」
「僕もだよ。僕も凌太が大好きだよ。」
――――――――――――――――――。
「翔…。」
「うん。」
「どこも行くな…『会いたい』って思わせんな。」
「わかったよ。」
翔は少し微笑んで僕にキスした。
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