第24話 黒竜の戦い
黄泉が魔物を倒しきった瞬間、リル達の方から不気味な感覚を感じた俺は、竜の姿になってそこに飛んでいった。
リル達の元に行くと、彼女達は服を脱いでおり、下着まで脱ごうとしていた。
それを見た俺は、リル達の後ろに降り立ち、
俺の言葉を聞いて、離れたリル達を見た俺は、目の前の男の自己中心的な理由で行ったことへの怒りを露わにする。
「あんたがリル達を無理矢理襲うような男だとは思わなかったよ…レオン」
俺は姿を人に変えて、目の前の男にそう言った。
「はん、お前ごときに俺を図ることは出来ねぇよ」
「…そうか。それにしても、あの魔物達はお前が用意したのか?」
「言うとでも?」
俺の言葉にヘラヘラして答えるレオンを見た俺は、刀を抜き口を開く。
「なら、実力行使で問い質すまでだ」
俺はそう言うと同時に駆け出し一瞬でレオンの背後に回ると、右手を肩から斬り落とす。
「くっ!」
レオンは、斬り落とされた場所を抑えながら俺を睨む。
「魔法 炎槍」
炎の槍を左手で作り、俺目掛けて放つ。
「
小さく呟くと、俺の身体に赤黒いオーラが纏わりつく。
すると、そのオーラが槍と触れた瞬間、その槍はオーラに触れた場所で止まり、逆にレオンの方へ放たれる。
その槍に腹を貫かれたレオンは、血を吐きその場で蹲る。
「何故…俺が苦戦している」
「…お前が弱いだけだ。
誰がお前の後ろにいる。
答えなければお前を殺す」
俺がそう言ってもレオンは口を開かない。
「そうか…残念だ」
俺は左手を肩から斬り落とした。
「ぐぁぁぁぁ!?」
「お前のバックは?」
レオンは左手右手を失っても口を開かず俺を睨む。
「言っとくが、
俺はそう言いながら、右足を股下辺りで斬り落とした。
「がぁぁぁっ!?」
「早く答えないと死ぬぞ」
右足を切り落とされても口を開かないレオンの様子に、それだけ忠誠を捧げている相手なのだと推測して、ある程度の立場を持つ者だと推測する。
「足はこれで最後だな」
そう言って俺は残った左足も股下の辺りで斬り落とす。
「ぐぅぅぅ!!」
「答えるか?」
四肢を失ってもなお、黙りこくるレオンに最後の手段を使うことにした。
「お前は、死ねば俺が何も知られないと思ってるんだろうが、お前は死ねないぞ?」
「……は?」
レオンの言葉を待たず俺は、レオンの首を斬り落とす。
そして、すぐに
「なっ!?」
「さて、分かって貰えたか?お前が裏に居るやつを吐くまで死んでも生き返らせる。
生き返れば四肢も戻るからもう一度四肢を斬り落とす。
心が壊れても生き返れば心も元に戻る。
どうする?お前の主を守る為に永遠の痛みを感じるか、主を裏切り安らかに眠るか」
「……やれるものならやってみろ」
俺の警告に従わず黙りこくるレオンを見た俺は、何度もレオンの四肢を斬り落とし首を斬り落として殺していく。
5時間後
数百回目の蘇生が起こったタイミングで、レオンが口を開いた。
「や、やめてくれ……いや、やめてください!
話しますから!」
「…よし、吐け」
諦めたレオンから話を聞く為に、椅子を
「俺もそこまで詳しくは知らねぇ。
名前は教えられてねぇから、俺はいつも主と呼んでいた。
住んでる所は"ファルシオン帝国"っていう大国に住んでるお偉い様らしい」
「…他に知っていることは?」
「もうなんも知らねぇよ!
あと言えるのは、この禍々しいオーラを纏う魔物は自然発生の魔物じゃねぇ。
主が一から作った魔物だ。
その素材は人間だったり天使だったり、魔物だったりだ。
つまり、お前達が殺しまくった魔物は全員、人間かエルフか…いずれかの種族の奴が主の手で魔物と合体させられた元人間ってことだ」
俺は、レオンから全てを聞き出したと理解し、スキルを解いて、レオンを殺した。
「イズ…この世界はこんなに歪んでいたか?」
俺は無意識にそんな言葉が口から出てきていた。
《…なんのことでしょう》
「そうだな…変な事を聞いてすまなかった」
俺はイズにそんな言葉を返して、1つの疑問を感じた。
俺は何故魔物や獣人の命を奪ったのに何も感じないのだろう……そんな疑問が俺の心を埋めつくし、侵攻を止める事が出来たのに、俺の心は明るくなるどころか暗くなるのだった。
???視点
「レオンの奴死におったか」
我の左手で持った紫色の玉が割れたのを見て、レオンという獣人が死んだと知る。
「それにしても、突然現れた竜とは何者なのだろうな。
…御身の邪魔者である事には変わりありませんね。
死力を持って排除致します。
我の全てを我が神へ捧げます」
我は、数万の人やエルフやドワーフのような魔物が、入れられた水槽のような物の中央に置かれた、一際大きい水槽へ跪く。
その中には、黒色の髪を肩まで伸ばし、右側でサイドテールにしており、背中から黒と白色の羽を左右に6枚生やす謎の女が眠りにつくかのように一切動かずに居た。
「…動ける物を集めろ。
ここからは、一切の手加減無く森羅の森を手に入れる」
そう言って我は、集められた者と今後のことについて話すのだった。
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