第8話 配下


 俺の住む、森の中心にやってきた鬼達は、オーガとの戦いで疲弊しているため、話をするのは翌日にすることにして、俺の立てた家で休ませることになった。



 そして翌日


 俺は、鬼の村長とカグツチ達の5人の鬼と共に、人の姿になって、机を囲んでいた。


「改めまして…始めまして、ワシは鬼の村長のケインじゃ」

「初めまして、俺は竜種のミロクだよ」


 俺はケインさんの挨拶に同じく挨拶を返す。


「それでは、我々からの共存の為の提案は、3つですじゃ。

 我々鬼の力とミロク殿の力…それぞれの武力の統合。

 我々の作る食料や武器などの所有物とミロク殿が作る物の共有。

 そして、争いをしないこと…すれ違った際は、話し合いで解決すること。

 これらを受け入れて頂きたい」


 俺はケインさんの言葉に頷く。


「うん、俺もそれには賛成だから大丈夫だよ。

 それで、村にするなら村長はどうする?

 ケインさんにする?」


 俺がそう聞くと、鬼のみんなが俺を指さした。


「え、俺?」

「我らをオーガから助けてくださり、さらには、突然現れた我々に共に住まう事を許可していただいた事、ありがたく思っております。

その為、我ら鬼族はミロク様に仕える事としました。

 その為、村の長はワシではなくミロク様が相応しいかと」


 俺はケインさん達の真剣な目に顔を引き攣らせながらも頷いた。


「はぁ…分かったよ、村長っていうか主かもだけど、やってみるよ。

頼りないかもだけどよろしくね」


 俺がそう言うと、鬼達はみんな俺に跪いた。


「じゃあ、これから村を作っていくんだけど、家と食料…どっちから作る?」


 俺の言葉に鬼達がそれぞれ意見を出し合い、まずは拠点を作ることに決まった。


「それじゃあ、拠点作りを始めようか」


 俺の言葉に頷く鬼達を見て、俺も作業に参加するのだった。

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