案件13.祭りの前日会議
【
参加者は500万人を超える世界最大級のビッグイベントだが、今年の記念祭は100周年目であり、その規模は例年の比ではないと予想される。
人々が記念祭を明日に控え浮かれる一方、
「聖女様、あなたが人類の希望であることをご自覚下さい!」
「シャドスター案件は、より多く優秀な
「だからと言って人を割けば、手薄になったところが狙われるんでしょ?」
「記念祭を前に各地でテロ事件があったけど、
「我が身より人々の安全を守るのは、聖女として当然のことです!」
「ご・・・ごもっともですが、あなたの身に何かあれば・・・」
「もういいでしょう。それより議論すべきことが、いっぱいあるのですから」
「まず記念祭が近づくにつれて、【セイブレス】たちの動きが活発化しています。国境に配備された
「ならばこちらから攻めて、ワシらの力思い知らせるべきや!」
「落ち着きなよ、まともに戦えばこっちもただじゃ済まない。向こうも記念祭を機に攻めてくると思って警戒しているんだろう」
「外を見張るのも大事だけど、中は大丈夫かしら?」
「シャドスター案件で脱走した容疑者は、既に全員【
「困りますよね、一部の無能のせいで全体のイメージを損ねてしまうのですから・・・」
「そしてこの案件でも、
「
その人物の名が上がった時、幹部たちはざわつき始めた。
一方、会議の様子を見守っていた護衛が仲間に話しかけていた。
「
「知らないのかよ」
「数々の重大事件や犯罪組織との関わりがある謎の人物、セイブレスともつながってるらしい」
「わかってるのは、神出鬼没かつ闇のオーラみたいな髪の色で、極めて悪辣な人物だってこと」
「タカモクレンに、聖女様暗殺を依頼したのも奴らしい」
「とんでもない野郎だな!」
その時、会議室に新たな護衛がやって来て
「失礼します、ゴニョゴニョ・・・」
「・・・すぐ用意しろ」
「どうした?」
「ついさっき、
「大丈夫なのか!?」
「危険ではないことは確認済みだ」
護衛が会議室の中央に小さな機械を置きスイッチを押すと、光が放たれサエラが現れた。
これはホログラム映像を映すディスプレイだ。
『ご機嫌よう
『ちと早いけど、
『総勢1万以上の
『プレゼントは当日お届け、いつどこから現れるかはお楽しみ!くれぐれも中止にはしないでくれよな、バイビー!』
ここでサエラの映像が途切れた。
「犯行予告じゃと!?」
「
「この情報は公開されているのかしら?」
「まだSNSには上がってないが、当日アップする可能性もありますね・・・」
「今年の記念祭は不安要素が多すぎる、中止にすべきでは?」
「何を言うか!救世主ルニディムが自ら犠牲となり、人類滅亡を阻止した記念すべき平和の祭典を、中止にするなどあってはならん!!」
「テロリストごときに記念祭を中止すれば、
「それに今年は100周年やろ、予定通り決行すべきや!」
「しかし万一のことがあれば・・・」
「いかがなさいますか、聖女様」
「う~ん・・・」
「記念祭は予定通りやりましょう!みんな楽しみにしてるし、この世界には救いがあることを示さないといけないよね!」
「国境を守る
「国内の
「承知致しました」
「聖女様の仰せのままに」
こうして会議は全会一致で終わり、幹部たちは速やかに退室していった。
(今もボンゴラくんたちは人助けをしている、わたしもがんばらないとね!)
何が起こるかわからない
To be next case
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