第17話

「ハッ!!!すっすみません!

 うっかり寝てしまっていました。

 …鞄お借りしていたみたいで…

 ありがとうございます。」


「別に気にしてないよ」


少し乱れた髪を手櫛で直しながら言った。


「あなたは昨日もお会いしましたね。

 改めまして、私は佐々木莉世です

 放課後はここのピアノ弾きにくるんです。

 失礼ながらお名前お伺いしても…??」


「近藤那月」


「近藤さん「那月でいい」…那月くんでもいいですか?」


「フッ…いいよ」


那月の思わぬ笑顔に

彼女は頬を赤く染めた。


しばらく那月の表情に見惚れていた彼女だったが、


そんな時


〜〜♪


誰かのスマホの振動音が鳴った。

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