遊び
「はい、一枚もらいます」
「えーっと、まずはボールでこいつをもってきて、ベンチに出します。その後、一枚バトル場に手貼りして、そのまま逃げます。そのまま技使います。グッズロックで」
「はい。これで番返します」
「うぐぐ……手札のほとんどがグッズなんだけどぉ。マジで何も出来ないんだけど……一枚もらって、……終わりで」
「はい。じゃあ、一枚貰います。えーっと、じゃあ、グッズを使って、こちらを並べて……この番は攻撃して終わりで」
「はい!じゃあ、一枚貰います……あー!?また、サポ引けないんだけどぉ!?なぁーんでっ!?……何も出来ない。番終わりで」
「それじゃあ、まずはこいつを出して、入れ替えでこのままバトル場に。次にベンチの方を飴を使って進化。そのまま特性を三回使ってバトル場に三つつけて、一枚手貼りで。そのまま終わり」
「あーっ!?ベンチ場に誰もいないから、強制しゅーりょ!?」
「お疲れ様」
「いやぁー!?グッズ使えなくさせられた状態で好き放題ボコボコにされたぁー!?こっち、何も出来なかったんだけどー!?こんなことして楽しい!?」
「このグッズロック環境において、平然とグッズ主体のデッキを持ってくる方が悪いでしょ。それに二進化だし。せめて、道具以外で進化させる手段とかは入れておきなよ」
「こんのあくあまぁー!君があんな性悪環境を使うとは思わなかったよ」
「使えるものはすべて使う。当然のことでしょ」
そう。当然のこと。
僕は自分の視線を己の手元にあるカードへと移し、自分のプレイングを振り返る。
今回はたまたまうまく行ったけど、完璧というわけじゃなかった。今回はたまたまうまく行ったけど、別に僕の手札が回っていたわけじゃないし、相手をロックするよりも自分を回すこともちゃんと考えておく必要あるよね。これ。
普通に何時ものようにイキリで良かったかも。最初の手番は。捨てていい手札しか引けていなかったし。
それで───僕はただ、……ただただ、自分がプレイしたゲームの思考ばかりを回す。
「よし、それじゃあ、再戦!今度はグッズなくとも強いデッキで行くから!」
「わかった。それじゃあ、僕はあいつを抜いたデッキでひき殺すね」
「ちょ!?なんでよー!?」
「……さっ、やろうか」
視線は手元のまま、僕は再び、自分の山札をシャッフルしていく。
環奈との、プレイングは昔のまま───あの時との差異なんて何もない。本気で行える。だから、全力で、頭を回して、プレイし続けるんだ……。
■■■■■
お久しぶりです、作者です。
インフルでダウンして、更新できませんでした。
ちょっと更新頑張ろうとしていたんだけど、思ったよりも筆が進まなくて二日間休んじゃいました。すみません。
まるっきり、すべての作品で更新しないってのがかなり久しぶりでドキドキしちゃった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます