環奈の家

 監禁されていた静音の部屋。

 そこから僕は環奈に助けられるような形で逃げてきた。


「あぁ……」 


 そんな僕がやってきたのは環奈が僕を探す中で、新しく買ったという一軒家へと転がってきていた。


「……染みる」


 その環奈の家で僕は今、シャワーを貸してもらえていた。


「それにしても、環奈の家ってかなり金持ちだったんだな……まぁ、そんな感じは前からしていたけど」


 僕を探す拠点の為に新しく家を買うなんてありえないくらいの金持ちくらいじゃないと出来ないけどね。


「……」


 まぁ、親がかなり凄い僕や、貧乏だったところか親を成功させて巨万の富を掴みに至っている静音だったり。

 割と僕の周りは金持ちが多いので、あまり驚きはないんだけど。

 僕を探す拠点の為に新しく家を買うなんてありえないくらい行為にも。


「少しは、臭くなくなったかな」


 久しぶりにシャワーを浴びて。

 シャンプーして、リンスをつけて、顔を洗って、体を洗って、湯船に浸かって。久しぶりすぎるお風呂。

 それを終えて、脱衣所へと出てきた僕は自分の体の匂いを少し嗅ぎながら、頷く。

 ある程度は綺麗になったでしょう。


「ふぅー」


 環奈から借りた僕にピッタリの脱衣が簡単な部屋着を身に包む僕はお風呂場からリビングの方に移動してくる。


「はぁ」


 環奈は今、ちょっと買い物へと出ていっている。

 だから、この家に僕はひとりだ。

 だからこそ、僕は完全に安堵し、このリビングに置かれているソファの方に体を倒し、完全にだらけていた。


「……あぁ」


 安堵。そう、安堵だ。

 僕の体は今、安堵に包まれていた。

 そんな僕がソファに寝っ転がった結果。


「……環奈が、僕の為に買い物に行っているのに」


 どうしようもないほどの眠気に僕は襲われてしまっていた。

 

「……まずっ」


 起きていないと。

 そう思う僕だったが、そんな理性をさておいて、僕の体は窓から入ってくる暖かなお日様の下でゆっくりとその機能を停止させていった。

 僕は、環奈を待たなきゃいけない立場だというのに、あっさりと眠ってしまったのだ。


 ……。


 …………。


「あぁ、……そんな無防備に眠っちゃって。ふふっ、久しぶりにしようね?輝夜」




 ■■■■■

 

 ランキング入り目指してます!

 良ければ、スクロールして下にある星の評価をしてくれるとありがたいですっ!お願いしますっ!


 それと、あとちょっとだけいつものあとがきより少し。

 皆さんに対してのちょっとしたお知らせがあるのです。

 実はですね、近況ノートの方を見ていただいている方なら知っておられるでしょうが、僕は12月6日に19歳の誕生日を迎えさせてもらいました。

 ということで、それを記念し、サポーター限定近況ノートの方にこれまで僕が作ってきた小説の没案を全公開しようと思います。拙い手書きのものであったり、タイトルしかない案だったり、あまりにも適当な有象無象の集まりですが、興味のある方がいましたら、ぜひご覧になってください。


 僕への誕生日プレゼントの意味も込め、サポーター限定近況ノートを見れるようになるギフトを頂けると嬉しいです。

 それではいつもよりあとがきが長くなってしまいましたが……今後とも、本小説並びに19歳を迎えた作者の方をよろしくお願いします。

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