第20話

寝室は水浸しだったあげく、結婚式に撮った私と健が映っている写真が細かく破られベッドの上に散らばっていた。驚愕したと同時に健に怒りが湧いた。



「これを、私がやったと思ってんの?」



「お前じゃなかったら誰?御手洗さんとか言うつもり?」



「あの人しか考えられない……」



「ありえない!!あの人がなんの為に、こんなことすんの?」



「何度も言わせないでよ!!私と健に大喧嘩させて、離婚させるためだってば!!私たちが喧嘩したら、あの人のおもうツボなの!!!」



「はいはい、また出た。言っとくけど御手洗さんは人格者だよ?」



「違う!!異常者なの!!ていうか、なんで冷房つけないの??暑くて死にそうなんだけど!!熱中症なるから早くリモコン貸して!!」



「壊れてるんだよ!!ああ、もうマジイライラするわ!!てか、どっちにしても鍵閉め忘れたお前の責任じゃねぇ??エアコンは壊れてるし、テレビもつかない!!冷蔵庫の中のもんも全部腐ってる!!どうなってんの、これ!!」



「ちゃんと鍵閉めたし!!健が私の話聞いてくれないから、こんなことになるんだよ!!」



「責任転換すんな!!鍵閉めてねえから、こうなってんだろ!!」

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