第34話 決着

先手必勝とばかりに、ノアが魔法を放つ。


「上級魔法 水の檻ウォータージェイル


僕の周りに檻ができる。


拘束魔法か。


そしてノアは続ける。


「神よ、私に力を与えたまえ、超級魔法 『神の導きゴッドトレイン』」


詠唱魔法。


本来魔法において、隙を見せるのはご法度。

近接戦がしずらいから。


だが、詠唱をすることで威力、速度ともに上がり、魔法が強化される。


僕を一定時間閉じ込めておくことで、発動までの時間を稼いだのか。



大きな青い刃が僕に向かってくる。



たが、まだ甘い。



「超級魔法 クラム



なるほど。


罠にかかったふりをしてやるか。


檻から抜け出し、全ての魔法を切り裂く。


それと同時に、ノアが魔法を発動する。


「かかったね! 中級魔法 爆発ボム!」


その瞬間、切り裂きいた魔法が、爆発する。


…予想通り。


防御魔法によって爆発を防ぎ、煙に紛れてノアの後ろへ移動する。


そのまま、首元に手刀を当てる。


試合、終了。

僕の、勝ち。


====================


ラース・リーグス   6勝0負 1位

リオナーガ・サガ   6勝0負 1位

ルーク・フィールズ  5勝1負 2位

ノア・ジョンソン   5勝1負 2位

ラバー・ランドリー  3勝3負 5位

アンドル・ベッカ   2勝4負 6位

メソッド・ポタミア  1勝5負 7位

ポタ・コーンズ    0勝6負 10位

キラ・カイッズ    1勝5負 7位

ペレ・ヒィレーゼ   1勝5負 7位


====================


歓声が沸き上がり、ノアが悔しそうにうなだれる。


「勝てた、と、思ったんだけどな」


確かに、質は格段に上がっていただろう。

だが、まだ“あるもの”が足りていない。


「確かに、筋はいいよ。だけど、ノアには、“あるもの”が足りてない」


彼ならきっと、潰れない。


「すべてを失うくらいの経験をしないと、いくら這っていても僕には届かないよ」


いうにも酷な言葉。


だがこの助言は、確実に彼の助けになるはずだ。


ノアはにっと笑った。


そして、手を出した。


「絶対に、追いついてやるからな」


僕はその手を取って、答える。


「楽しみにしてるよ」



総当たり戦、6試合目、勝利。


次なる相手は、メソッドくん。




===

※ポタ視点


ラースくんは、メソッドくんに勝利した。


ノアくんとルークくんの試合は、ルークくんが勝利した。


僕はラースくんとルークくんとノアくんとの試合が残っているため、この試合で勝たなければ、全敗してしまう。


だから、全身全霊をかけて挑んだ。


その結果。


大敗。


リオナーガくんという、これまで全く知らなかった人に。


動きすら、見えなかった。


最後に僕が彼の姿を認識したのは、試合が始まる前。


茶色いボサボサとした髪に、やせ気味のモデル体型。


少し色黒で、緑色の瞳。


長身で、ノアくんを超えるレベルのイケメン。


開始の合図と同時に、目の前から彼の姿が消え、気づいたら倒されていた。


その姿に、格好いいと思ってしまった。



====================


ラース・リーグス   7勝0負 1位

リオナーガ・サガ   7勝0負 1位

ルーク・フィールズ  6勝1負 2位

ノア・ジョンソン   5勝2負 2位

ラバー・ランドリー  4勝3負 5位

アンドル・ベッカ   2勝5負 6位

メソッド・ポタミア  1勝6負 7位

ポタ・コーンズ    0勝7負 10位

キラ・カイッズ    2勝5負 7位

ペレ・ヒィレーゼ   1勝6負 7位


====================


===

第34話投稿しました〜!


さて!少しでもこの作品が面白そうだなとか、続きを読みたいな等思っていただけましたら、☆3つ評価と作品フォローをして頂けますと幸いです!




読んで頂き、ありがとうございました~!


<(_ _)>ペコッ












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