第25話 やはり最後は

※クロコ視点


私の人生の中で、こんな恐怖を覚えたのは初めてだった。


目の前に、大きな魔物が立ちはだかる。


顔だけでは、人間と見間違えてしまいそう。


魔物の周りに漂っている、黒い魔力。


心臓と脳が悲鳴を上げている。


「怖いよ、」


と。


でも、やらなきゃいけないんだ。


ここまで、ラースくんが頑張って戦ってくれていたんだ。


私は、回復師ヒーラー


ただでさえできることは少ないのだから、できることは、やらなければならない。


全力で、私にできることを、やり遂げる。



リキとフィン君が一気に魔物との距離を詰める。


「雷竜剣術 竜たちの鳴き声ドラゴンズセイ


「隠密能力発動 無音」


リキとフィン君が一気に攻撃を試みる。


「上級魔法 氷の都アイスランド


ロイド君も、最初から出し惜しみはしていない。


ハイペース、先手必勝の戦い。


なら、私がするべきことは―!


「女神の加護」


戦う勇敢な戦士たちよ。


存分に力を振るえ!





===

※タグリ視点


クリスティンさんの加護魔法が僕らを包む。


「すごいね、兄さん。僕らも行こうか。」


見せてあげるよ。


僕らの最高の連撃を!


『以心伝心』


兄さんと僕は同時に魔物に向かって走り出す。


今回の主役は兄さん。


僕は最高のパスを渡す役!


「固有魔法 自然の恵みグリーンパワー


たくさんの木が生えてくる。


僕の思った通りに。


いけっ!兄さん!


「連続魔法 自然災害グリーンクライシス




===

※クロコ視点


まずい。


みんなハイペースな戦いの中、仕留めきれていない。


圧倒的な、決定力不足。


どうしよう?


ふと空を見る。



へぇ。


なるほどね。



…悪いけど、この戦いの主役はリキ達じゃないみたいだ。


君に託すよ。


ラースくん。


「女神の加護 改」


あなたに、私のできる最高のパスを―!




===

※ラース視点


先輩たちの、圧倒的不利。


そう、見ていて分かった。


今の状況、僕は戦うことはできない。


全力で、1撃放てるレベル。


悪いね、先輩方。


最後のトドメは、僕がさらっていくよ。


地面を強く踏み切って、魔物のもとへ。


『女神の加護 改』


クリスティンさん、気づいてくれたのか。


これで、終わりだ!


「超級魔法 空からの届け物スカイブロー!」



===

第24話投稿しました〜!


さて!少しでもこの作品が面白そうだなとか、続きを読みたいな等思っていただけましたら、☆3つ評価と作品フォローをして頂けますと幸いです!










読んで頂き、ありがとうございました~!








<(_ _)>ペコッ


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