7
壁沿いにベッドが置かれてて、そこには幸せそうに眠る康の姿がある。
「……ホント良く寝るよね。康は」
カーテンは閉められていないから、部屋の中はもうじゅぶんすぎるくらい明るいのに、康は私が普通に入って来ても起きる気配がなく、ピクリとも動かない。
静かな寝息が聞こえてくる。
横向きでこっちを向いて眠っている。
「康、朝ですよ」
ベッドの前でぺたんと座って、小さな声でそう言ってみたけど、康は起きる気配がない。
夜11時にはベッドに入って寝てしまうくせに、朝は誰よりも遅い康。
もう高校生なのにその睡眠時間には笑っちゃうけどそういうとこ、のんびり者の康らしいなって思う。
「起きて、康」
少しだけ声のボリュームを上げてみたけどやっぱり起きる気配はない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます