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「亜古ちゃんありがとうね。うちのバカ健はテレビ観てるだけで全然手伝ってくれないから嬉しいわぁ」


 名指しされた健くんは不服そうな顔。


こうなんてまだ寝てんだろ?1人で起きてくるだけ俺の方がマシー」


 健くんの文句を聞いて、キュウリを切ってたお母さんの手が止まる。


「あ!もうこんな時間!康起こさなきゃ!!亜古ちゃんお手伝いはいいから、康を起こしてきてくれる?」


「はい、起こしてきます!」


 康は吉瀬家の次男。


 吉瀬家はお父さんとお母さんそして高2の健くんと高1の康の4人家族。


 健くんと康と私は同じ高校に通ってて、私は康と同じ高1。


「康、お邪魔しまーす」


 リビングの隣の部屋をノックしてから中に入る。

 無駄なものがなくて、シンプルなナチュラルカラーのこの部屋は康の部屋。


 ホント康らしいって感じの部屋だな。

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