第5話

なつやすみ、さいごの日、


わたしは、ある計画をたてていた、


「え、さいとうサン、なにこれ?」


さかぐちクンは、おどろいたかおをした、


「レンタカー、いまから、うみに、いきます、」


名付けて、きょうは、さかぐちクンをたのしませようの会、


「え、海?なんで?っていうか、運転できたの?」


「…めんきょは、…もってる…、」


さかぐちクンは、ごうかいに、わらった、


「待って待って、怖いって!おれが運転するから!」


さかぐちクンにたのしんでほしいから、


ほんとは、わたしが、ぜんぶやりたいけど、


「ね?いったん席変わろ?」


さかぐちクンのかわいさにやられて、


わたしはしぶしぶ、運転席から、おりた。


場所は、車で30分くらいの、


ちいさな海。


車のなかでは、


なつの、ヒットソングメドレーをながして、


なんでもないような、はなしをした。


あしたから、9月が、はじまるけど、


まだまだ、あつさがのこるんだろうな、と


ひとりで、おもった。

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