第6話
よくわかんない、
さかぐちクンは、どうして、わたしを呼んだのかな、
なんで、なにもしなかったのかな、
かんがえても、かんがえても、
「ふしぎなひと、」
さかぐちクンは、ふふってわらった。
「それっておれのこと?」
手には、吸わないのにタバコ、
「うん、なんで、」
きになる、
「なんで、なにもしなかったの?」
さかぐちクンは、ゆっくり灰皿に灰をおとした。
「したじゃん、飯と風呂」
じゃなくて、
「なにかして欲しかった?」
わ、なんか、いじわるなかんじ、
「べつに、」
泊まったのに、なにもしないとか、
はじめてで、
へんなかんじ。
「さかぐちクンは、」
「ん?」
「ほかのひとにも、そんなかんじなの?」
おどろいたかお、かわいい、
「なにそれ」
ははって、またわらった。
よくわかんない、
さかぐちクンのことは、よくわかんない、
わかんないけど、
さかぐちクンとの時間は、
やわらかくて、ふわふわする、
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