オタサーの姫と、オタクに優しいギャルと、パパ活メンヘラ地雷系と、あざとい小悪魔系後輩と、ヤってしまった。なおカノジョたちの傍にはBSSしている主人公っぽい陰キャがいた模様やべぇオワタもう遅い!
第6話 お隣の小悪魔後輩をいつの間にかちょろビッチにしてしまった件(中)
第6話 お隣の小悪魔後輩をいつの間にかちょろビッチにしてしまった件(中)
俺とあざとい後輩ちゃんは六本木の街にある飲食店の店長さんに次々とインタビューし続けた。
「すみませーん。帝都大学のがくせいなんですけどぉ。講義の一環でぇインタビューしてるんですよぉよろしいですかぁ?」
「いいね。こんなかわいいお嬢さんなら大歓迎だよ!」
こんな感じでインタビューはだいたい上手くいった。俺はスマホで録音したデータをオシャボ君に次々と転送していった。そして何件か廻ってちょっと疲れたあざとい後輩ちゃんはぶー垂れ始めた。
「なんですかこのインタビュー。まじで疲れるんですけど。おっさんたちのお話聞いても自慢話ばっかりだしちょーうんざりなんですけどぉ!あー疲れた!めっちゃ疲れたー喉乾いたぁー!」
タピオカ屋の前でそう文句をチクチク垂れるあざとい後輩ちゃん。そっか疲れてるんだね。だから俺はタピオカ屋さんに。
「すみません。ブラックのコーヒーとタピオカマシマシマシのみるくてぃーくださぁい!」
俺が店員さんからコーヒーとみるくてぃーを取って持ってくるとあざとい後輩ちゃんはパッと笑顔になった。
「えーせんぱいちょー気が利くぅ!まじやさしい!」
「まあな。俺は優しいだけがとりえの男だからな」
そして俺はブラックコーヒーの方をあざとい後輩ちゃんに渡し、たぴおかたっぷりのみるくてぃーのストローに口をつけて。
「ずぼぼぼ!ちゅぱ!じゅるるる!たぴおかあへぇ!!」
「ちょ?!なんでせんぱいがそっち?!普通逆じゃないですか?!」
あざとい後輩ちゃんはなんかぷりぷりと怒っている。
「何怒ってんの?コーヒー奢ってやってんだからちゃんと飲めよ」
「そうじゃなくて?!いや確かに奢りだけど!よりにもよって女の子にブラックのコーヒー?!それで自分はタピオカティー!?逆でしょ!絶対逆!」
俺はそれを聞いて鼻で笑う。
「おとこのだって!甘いものが食べたいときがあるんです!」
「そうじゃねぇよ!この先輩マジでムカつくきー!」
あざとい後輩ちゃんは店員さんからミルクポーションとガムシロップを貰ってきてコーヒーに注ぐ。
「てかパイセンまじでさっきから何の仕事もしてなくないですか?」
「インタビューの録音をチームに転送する大事な仕事をしてる」
「そんなのボタンしか押してないんですけど?!つーかわたしも流石にイラっとしました。次に行く店でインタビューお終いにしましょ。あとわたしがアポ取るのいい加減めんどいので先輩が店長さんとかにお願いしてくださいね」
あざとい後輩ちゃんは俺にすべての仕事を押しつけてきた。つーか普通インタビューなんて事前に電話したりしてやるものであって、こうやってアポなしインタビューとか後輩ちゃんがすごい美少女だからうまくいってるだけなんだよね。つまり後輩ちゃんは俺がインタビュー失敗するのに期待しているのだ。きっと俺の失敗を撮ってSNSにアップして弄ぶ気だ!何てビッチ臭!処女たちに傷つけられた俺の心が潤っていく…。
「はぁ。わかったよ。じゃあちょっと待ってアポ取ってみる」
俺はタピオカティーをじゅぽじゅぽ吸いながら六本木のとある店に電話をかけた。
「もしもし俺だけど。うん。俺だって!俺俺!はぁ?!お前じゃ話になんねんだよ!オーナーよべや!」
「え、何その電話?!オレオレ詐欺?!」
後輩ちゃんが俺のことをドン引きな目で見ている。
「あ、もしもし。おれでーすぅ。今近くにいるんだけどぉ。大学の実習で飲食店のインタビューしなきゃいけないんよ。え?はぁ?!それ俺が金もらっていいレベルじゃね?人の足元みるのやめてくれない?」
「せんぱいどんな会話してんの?!」
「はいはいはい!わかりましたー。条件は飲むけどぉ。インタビューはまじでちゃんとやってねぇ。俺が怒られるんだよぉ。単位取れなかったらあんたのせいだからなまじで末代まで呪ってやるから」
「え?せんぱいどんな店と交渉してるの?なんか怖いんだけど?!」
「はいはーい。じゃ今から行くから首とかネックとか洗って待ってろよ!」
交渉はまとまった。とある飲食店のオーナーさんがインタビューを受けてくれることになった。
「話はまとまったよ。じゃあ行こうぜ!」
「ほんとに大丈夫なんですか?!まともな飲食店なんですか?!」
「うんうん。ちゃんと飲食店だよ。案外面白いんじゃないかな。さぁごーごー」
俺とあざとい後輩ちゃんはその飲食店に向かった。といってもそこは六本木駅からそんなに離れてはいなかった。
「え?ここですか?」
「そ、ここ。いわゆるクラブってやつだね」
クラブと分類される店は多いけど、ここはいわゆる広いスペースで若者たちが踊り狂って女の子にフラれる場所だ。そして俺たちは店の裏口から中へと案内される。
「おっすぅ。オーナー。来てやったぞ」
店の中に入ると多くのスタッフさんたちが各エリアの清掃や営業準備なんかをしていた。さっき約束を取り付けたオーナーはバーカウンターに座っていた。
「ほんと相変わらずくずいなぁ。まあレイジくんだし仕方ないか。さあそっちの女の子も座って座って」
後輩ちゃんはバーカウンターに座った。俺はカウンターではなくバーテンエリアの方に入って、適当な酒を選んで、グラスに注いでトニックウォーターの出るホースを突っ込んでド適当なカクテルを作って口をつける。
「ちょ?!先輩何勝手にやってるんですか?!」
「あ、いいよいいよ。レイジくんだもん。ほっといていいよ。どうせ言っても聞かないから」
オーナーさんは俺が酒を入れることをスルーしてくれた。
「レイジ君は知ってるけど、君は何て名前かな?」
「あ、はい!久瀬
「いやいやこちらこそ。こうやって若い人が熱心に学問に打ち込んでるのを見ると、おじさんの僕も世の中捨てたもんじゃないなって思えてうれしいよ。あはは」
オーナーは高級スーツを着ていて、それでいて爽やかな雰囲気のナイスダンディだ。
「じゃあオーナー。若い女の子相手にデレデレ喋ってよ。この店をオープンして盛り上げた武勇伝をさぁ」
「武勇伝じゃなくて経営のお話だからね。今日するのはね。あとちゃんと約束は守ってよ。レイジ君」
「ふぇへい!わかってまーす!」
俺はちびちびとカクテルを飲みながら後輩ちゃんとオーナーのインタビューを録音する。オーナーは話し上手であり、後輩ちゃんは意外にも聞き上手で横から来ていても面白い話だった。
「ではオーナーさんは今後はさらに多方面にビジネスを広げていくと」
「エンターテイメントこそがやっぱり人を癒すんだよね。それが僕の理念。今は秋葉原の方で萌え系のエンターテイメントバーみたいなものを出店して手ごたえを感じてるから、さらにこの流れを地方にも還流していきたいよね」
なんかガチのマジでテレビ番組みたいな感じだ。一応動画も撮っておこうと思った。そしてインタビューは終わった。
「大変面白いお話ありがとうございました!」
久瀬はマジの笑顔でオーナーさんに頭を下げている。
「いやいや僕も楽しかったよ。これがレポートの役に立つなら嬉しいよ」
動画と録音データをオシャボ君に転送して、実習のお仕事はコンプリートした。あとはオシャボ君たちが上手くまとめてくれるだろう。
「じゃあレイジ君!約束は果たしてもらおうかなぁ?!」
「…オーナー。可愛い子相手に自慢話できたんだし、それじゃダメ?」
「だめ。ビジネスの約束は絶対に守るし守らせるのがボクの流儀だから」
オーナーさんはどす黒い笑みで俺を見ている。おっかない。気が進まないけどやるしかないか。
「じゃあインタビュー終わったし、お前はもう帰ってもいいぞ。疲れてるだろ?」
俺はあざとい後輩ちゃんにそう声をかけた。
「いや別に。てか先輩なんかするんですよね?わたしも残ってそれ見たいんですけど。面白そう」
「えーやだぁ!知り合いに見られたくないんだけど。帰れよ!かえれ!」
「いいよ。久瀬さんもレイジ君の活躍を見ていってよ。VIP席を特別に用意してあげる。もちろん席代はただだし、ドリンクもつけてあげる」
オーナーがなんか要らん気遣いを後輩ちゃんに提案してきた。
「わーい。ありがとうございます!オーナーさん!」
ますます気が乗らない。だけど約束は約束である。俺はステージエリアの方へ準備をしにむかったのであった。
ようやっと下の名前を思い出した。俺はシャワールームから出る。するとあざとい後輩ちゃんは自販機から買ったエロい下着を身に着けていた。
「どうですこれ?大事なところがぁ。すごくギリギリなんですぅ」
「おいおい。ララミ。なんだよ。俺のこと挑発してんのか?」
ララミはベットの上で悩まし気なポーズを取っている。そして大事なところのヒモを引っ張る。おーぷん!おーぷん!
「せんぱいぃ…。こっち来てぇ…」
俺は言われるがままにあざとい後輩ちゃんの傍による。その挑発行為で俺の男心はビンビンだった。そして俺は彼女を思い切り抱いた。そして思い出す。たしかこういう風になったきっかけも挑発だったような気がする。でもそれは後輩ちゃんではなく、むしろ俺からだったのだ。
---作者のひとり言---
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