第15話
私の身体を探ったり試したりするように先輩にいろんな体位でいろんな事をされる。
中学時代に憧れていた先輩。
ファーストキスの相手の先輩。
その先輩と私はセックスをしている。
先輩はキスもセックスもすごく上手。
すっごく気持ち良いけどすっごくむなしい。
先輩との関係はこれでもう終わってしまう。
先輩はいつまでも私の憧れの先輩のままでいてほしかった。
見ているだけの恋でじゅうぶんだったのかもしれない。
先輩とこんな所に来てこんな事をしてこんな気持ちになって。
なにこれ。
先輩といやらしく絡み合って腰を振って喘いでいる私。
なにこれ。
もうやだ。
泣きそう。
――――
「あー気持ち良かったー…」
私の横で大の字になっている先輩。
色んな感情が入り交じって溢れ出した私の目から涙がボロっとこぼれ落ちたその瞬間を先輩に見られてしまった。
「どした?大丈夫か?」
「…大丈夫です。気持ちよくて…」
そう言って誤魔化すしかなかった。
すると先輩は安心したような顔をしてキスをしてきた。
「俺も。すっげー気持ち良かった」
「……」
『ヤッたからおまえとはもうこれで終わり』
私にはそう聞こえた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます