第13話

お風呂を出てベッドに向かうと、先に出ていた先輩はこちらに背を向けて横になっていた。



「あれ…」


もしかして寝ちゃった…?

まさか私にムカついてふて寝!?マジで怒ってたらどうしよ…先輩キレたら怖そう…。



「え、先輩?寝ちゃった…?」



そっとベッドに上がり、先輩の顔の辺りをゆっくり覗き込む。



「寝てねーよ!」


ガバッと起き上がった先輩が私を抱え込みベッドの中へと引きずり込んだ。



「いやぁっ!」


びっくりして大きな声が出してしまった。



「もう待たないからな」



私の両手を押さえる強い力と私を睨む鋭い目。


再三の遅延行為はもう認められない。


私はもう逃げられない。


もうダメだ。


終わった。







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