第3話
次の日。
今日も私はスーパーのレジのバイト。
すると、昨日と同じくらいの時間にまた先輩が来た。
「あ」
私のレジに来てほしいような来てほしくないような、ドキドキワナワナ、変な気持ちになる。
先輩はコーラ1本を持って私のレジに来た。
「いらっしゃいませ」
普段通り、落ち着け私。
「ボタンあげたよね!?」
先輩はまた大きな声で話し掛けてきた。
わーやめてやめて!
先輩にまた会えたのは嬉しかったけど、なんだか恥ずかしくて正直もう話しかけないでほしいと思ってしまった。
「バイト何時まで?」
「え?」
私は周りが気になって仕方ない。
先輩の後ろに並んでいるお客さんはいない。
ベテランパートさんにも睨まれてはいない。
「21時までです」
先輩はコーラ1本ちょうどの小銭をトレーに出し
「ふーん。頑張って」
と言って店から出て行った。
「ありがとうございましたー」
昨日の、お釣り上からジャラジャラ作戦はやっぱりマズかったかな…。
「お先に失礼しまーす」
バイトが終わって事務所から出ると、お店の自動販売機の前に先輩がいた。
「え!?」
「お疲れ」
「何してるんですか?」
「おまえが終わるの待ってた」
「えっ!?」
ドキッとした。
「少し話せる?」
と言って先輩はゆっくりと歩き出した。
「あ、はい。ちょっとなら」
あまり遅くなると親が心配しちゃう。
先輩の後ろにそっとついて行きながら、私はこの後何があるのか、何かあるかもしれない、と考え出したらドキドキが止まらなくなってしまった。
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