8月号
明日は土曜日。花火大会。
勇気を出して近藤さんを誘ってみる。
前日に誘うのは
『急に誘われても無理に決まってんだろ』
って断られてもいいように自分への保険。
「明日の花火大会一緒に行きませんか?」
『…はあー?』
…あ、やべぇ。
不意打ちすぎて感じ悪いリアクションしちゃった。
すんげー嬉しいのに。俺も誘おうと思ってたのに。
「え……」
あ、ヤバい。
今日の近藤さんなんか違う…
絶対断られる…
『あー…』
あーどーすべ。
なんか田村もヤバい顔しちゃってるし、なんて言ってやればいいのかわかんねーな。
「あ、無理ならいいです!すみません急に!変な事言って」
『……』
あーいやいや、違う。違うんだ田村。
無理じゃないし!行きたいし!
あーもう!
「…浴衣着て来いよ」
えー!なにそれ!
何言っちゃってんの俺。
「え」
ん?待って待って近藤さん…
それってどういうこと!?
「めちゃくちゃエロい浴衣着てくれるなら一緒に行ってやんよ。ははっ」
ってだから何言ってんだよ俺!
偉そうにバカかよ最低だな俺!
こんな事言ってるだけで田村の浴衣姿とうなじ想像してイッちゃいそうだわ!
「本当ですか!?着ます!浴衣着ます!」
こないだ張り切って浴衣買って良かったー!
「マジか」
おいおい、ちょっと待て。
浴衣姿の田村はやべーってマジで。
はだけた胸元とか乱れた髪とか絶対やべーから。
やめろ田村、俺を殺す気か。
いや、田村になら殺されてもいいや、俺。うん。
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