第10話 身分証を作る
仕事のことはあとで考えるとして銅貨50枚を払って冒険者証を作った。
「では冒険者規約について、ご説明しますね」
受付嬢が冒険者の説明をしてくれた。
簡単に言うと
最初はFランクからスタート。
ランクはFからA。
特級(Sランク)もあるがAランクで偉業を成した者、貢献を認められた者に限る。
規則を破ると処罰される。
期間内に依頼1回達成しないとギルド証が抹消される。
とのこと。
なるほど。
期間内に依頼を遂行する必要がある訳か。
Fランクは2ヶ月以内に一回達成しないとギルド証がなくなる。
ギルドに貢献しない者は身分証を取り上げますってことね。
一通り説明を聞いたのでギルドを出ようと思ったが、
そうだ ゴブリンを空間ポケットに収納したままだった。
「ゴブリンの買い取りをお願いしたいのですが」
「耳ですね。分かりました、ここに出してください」
ここでいいというので、受付カウンターに始めて倒した魔物「ゴブリン」を空間ポケットから出した。
ドン!
すると、
「ゴブリンまるごとは困りますー」
受付嬢が叫ぶ。
すると、
奥からガタイのいい男性がやってきた。
「おまえ初めてゴブリンを倒して嬉しかったのか知らないが、持ってくるなら耳だけにしろ!」
怒られてしまった。
ゴブリンは討伐部位(右耳)だけでいいとのことだった。
「倒したばかりか まだ血が固まってない」
え?倒して何日もたってるけど、空間ポケットは時間が止まっているのか。
「いきなり魔法袋から出すな」と言われたが、堂々と空間ポケットから出したんだけど、見えなかったのだろうか。
ゴブリンの耳は銅貨10枚だった。
新人サービスとして今回は特別にゴブリンを処分してもらえた。
冒険者ギルドで登録して門番の兵士にギルド証を見せた。
「よし、ギルド証を作ったな。恥じない冒険者になるように」
と言われた。
最初に話したときは厳しい口調だったけど、
門番いい人だね。
ジャックナ孤児院にもどると、
遠目に男2人が帰っていくところだった。
イーフさんの治療かな。
それとも孤児院に用があったのかな。
そうだ、ギルド証を作ったことをイーフさんに報告しないと。
「無事にギルド証を作れました。ありがとうございます」
「よかったです。これで身分が証明されますね」
「お借かりした銅貨はお返ししますので、もう少し待ってください」
「大丈夫ですよ。あれは差し上げます」
イーフさん、なんという素晴らしい人だ。
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