第6話 森を抜けて



レベルが上がりスキルを使えるようになった。


しかし、強さは1→2 (1ポイントアップ)

魔力は0のままだ。


弱すぎる。



使えるようになったスキルは「ひとつだけものを収納できる」とあるので、倒した魔物に手をかざして「ポケット」と念じてみる。


すると、ゴブリンが消えて空間ポケットに収納された。


おお ちょっと感動!



空間ポケットの表示を見ると


「ゴブリン 強さ3」


ゴブリンと思った魔物はゴブリンで間違いなかった。


鑑定も出来ている。


それにしても、ゴブリンは俺よりステータスが上だった。

苦戦するわけだ。


1日1回出来る「修復」が気になったが、森を抜けることが先だ。


森の出口は遠くに見えていた。



俺は起き上がると、森を抜けるため歩き出した。




・・・・




遠くに町が見えた。



ゴブリンを倒し、水は葉っぱについた露をすすり、なにも食わず歩き続けて森を抜けた。


それから草原を歩いて、やっと町を見つけた。


「ま、町だ!やった・・・」


そう思ったとき安心感から意識を失った。





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勇者召喚の儀が行われた直後は世界中の魔素が減少して強力な魔物は眠っていた。

そのほかの魔物の行動も穏やかだった。


このとき魔の森は静かになっていた。

戦ったゴブリンの強さも減少していた。


サンタロウが抜けてきた森は魔の森と呼ばれる恐ろしい森なのだが、このときは まだそれを知らない。


奇しくも サンタロウはゴブリンとの1戦だけで、奇跡的に魔の森を抜けることが出来たのだった。


--------







目が覚めると知らない天井だった。


「ここは」


「眼が覚めましたか。ここはジャックナ孤児院です。あなたは1日眠ったままだったのですよ」


若いシスター風の女性が椅子に座ったまま話しかけてきた。


「俺は助かったのか」





「あなたはこの孤児院の近くで倒れているところをレンが見つけたのです」


レンとは孤児院で育てている孤児で ここには10人の子供がいるという。



「ありがとうございます。助かりました。痛てて」


お礼をいって起き上がろうとすると全身が痛い。


頭にも包帯を巻かれている。


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