第4話 森に捨てられる
国王と宰相の会話
「オオバをどう思う」
「はい。とんだハズレです。1人しか勇者を召喚できないのに2人来たときは奇跡かと思いましたが、やはり勇者は1人だけということですな」
「異世界召喚した勇者を手に掛けると、今後勇者召喚が出来なくなる。魔の森に処理してもらおう。捨ててこい」
「しかし、100年に一度しかできない勇者召喚です。宜しいのてすか。それに今までの歴史で召喚した者を放逐したなど記録にございませんが」
「良い、やれ。過去の記録にそんな不都合なことは記録する訳ないだろう。無論、今回のことも記録するな」
「わかりました。手配いたします」
・・・・・・
翌日、
「オオバどの あなたは兵士についていってください ご相談があります」
「ご案内いたします。どうぞこちらへ」
アクーダ兵長に指示された兵士が案内する。
「わかりました。こっちですね」
「大場さん あとで会いましょう」
俺は、ハジメくんと別れた。
ここから別行動か。
俺は弱いから手厚いサポートをしてもらえると思っていた。
しかし・・・
「勇者どの。悪く思わないでくれ。これも仕事なのだ」
ドン!
「う!」
兵士に殴られ、俺は気を失った。
・・・・・・・・
気が付くと森の中にいた。
不意打ちで頭を殴られ気絶したところを城から出されたようだ。
弱かった俺は森の中に捨てられたということか。
まさか、ほんとうに追放されるとは思わなかった。
せめてお金を持たせて、城を出されるなら仕方ないと思うが、これはあんまりだ。
勝手に呼び出しておいて、使えないと分かれば捨てるのか。
ハジメくんは大丈夫だろうか。
俺と違って強いから大丈夫か。
あの国王は見た目から怪しかった。
キンキラ服を着て、成金丸出しの国王だった。
だいたい名前も良くない。
国王のワルダー 宰相のコソーク 兵長のアクーダ
あの3人の名前は悪党確定な気がする。
異世界物には追放されるものもあった。
まさか自分がそんな目に会うとは・・・こんなことで死んでたまるか。
まずはこの森から抜け出さないといけない。
俺は気合を入れて森の中をひたすら進んだ。
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