第2話 勇者召喚
気が付くと見知らぬ場所にいた。
俺の前を歩いていた高校生もいる。
俺と高校生の周りをローブを来た人が囲んでいる。
周りを見ると石作りの広い部屋の中だ。
まるでお城の謁見の間のようだ。
「よくぞ まいられた。勇者よ」
声のしたほうを見ると、玉座に座るキンキラ服をきたじいさんが満面の笑みで両手を広げている。
やっぱりここはお城なのか。
それにいま勇者っていったのか。
これは異世界召喚?
「勇者?」
高校生がいう。
「はて?勇者を召喚できるのは一人だったはず。まあ よいか。2人も勇者が来てくれれば心強い。ようこそ。召喚に応じられた勇者よ。ここはラティーナ大陸のエーダイ王国。どうか我が国にお力をお貸しください」
玉座の横に立つ身なりのいい男が頭をさげた。
「こちらが我が国の国王ワルダー様であらせられる。そしてこちらが宰相のコソークさまだ。わたしは兵長のアクーダだ」
玉座に座るキンキラ服をきた成金じいさんが国王ワルダーさんで、身なりのいい男が宰相コソークさんか。
兵長アクーダさんは立派なヨロイを着ている。
「そなたたちには鑑定を受けてもらいたい」
兵長に連れられて場所を変えて鑑定を受けることになった。
移動中、俺と高校生はお互いに名乗って話をした。
高校生の名前は
一田一 いちだ はじめくん
学校帰りだったそうだ。
物静かな感じで丁寧な話し方をする16才の真面目な青年だ。
「災難だったね」と言うと、ハジメくんはそうでもないようだった。
むしろ、異世界に来れてうれしいみたいだ。
「これは異世界に召喚されたのかな?」
「間違いなくそうです。異世界召喚ですよ。なんせ、かくかくしかじかで・・・」
俺は異世界物の本を読んだことがあるので、ちょこっとハジメくんに聞いてみたのだが、ハジメくんのほうが俺よりも詳しかった。
「異世界召喚されると常人を越えたステータスか、すごいチートスキルを持って呼び出されるんですよ。きっと僕もオオバさんもすごい能力を持っているはずです。 それで、かくかくしかじかで・・・」
ハジメくんは興奮しているのか、話が止まらない。
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