黄泉に輝夜、天の川。

昔々、黄河のほとりにある崑崙山こんろんざんの頂きに西王母という不老不死の仙女がおったそうな。其の仙女は不老不死の秘薬として不思議な桃の実を隠し持っていた。

ところが、西王母には秘密の姿があった。

上半身は人間の女性、下半身は鋭い爪を持つ獰猛な肉食獣。そう、仙女の正体は半人半獣。

そんな恐ろしい彼女に対し臆することなく秘薬を盗んだ若き英雄、東邦朔。

東の果ての青年は西王母から七つの桃を見事に盗み、自ら其の秘薬を口にし仙人となった。


是等を踏まえて考察できるのは、スフィンクスを倒したオイディプスの物語である。

スフィンクスは半人半獣の怪物、謎掛けを出しては不正解の旅人を食らっていた。

其処へ現れた青年オイディプスは見事に謎を解き明かしスフィンクスを降伏させ旅を続ける。


謎掛けの内容はこうだ。

【朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足になる生き物は何だ。】


答えは…

文末に記すとしよう。



更に推察を加えると黄泉の国は黄色い泉とされ黄河の文字に似通う。

黄河文明の女帝(皇女)と日本の青年が恋に堕ち二人を結婚させたものの、仲睦まじく四六時中いちゃつくものだから仕事が手に着かない。

お陰で皇帝と従者は呆れ果てる始末。

子供は無事に産まれたが問題はその後。

結婚して3年の月日が流れ、皇女を中国に残し泣く泣く日本へ戻るしかない青年。

日本海(東シナ海)という天の川を挟んで夫婦は引き裂かれ、切なさと虚しさのあまり堪えきれず中国へ帰還した青年。

そんな彼を待ち受けていたのは、醜悪に姿を変えた愛しい妻と皇帝からの過酷な仕打ち。

数年の内に王朝と政権が交代し日本を敵視する国へと変わってしまっていた。


此は、織姫と彦星に加えて伊弉諾の黄泉渡り、更に浦島太郎とも類似した説話である。


さて、二人の子供は時の皇帝になれるのか。

日本の政権を揺るがす存在へと変貌したのか。


七つの桃は誰の欲望か。

傲慢、貪欲、邪淫、憤怒、嫉妬、怠惰、貪食


七つの桃は何の神々か。

繁栄、財産、芸術、武力、長寿、勤労、豊穣


七つの桃は古の文明か。

エジプト、ヘブライ、バビロニア、ギリシャ、北欧、インダス、黄河


七つの桃は一体何を隠した秘薬だったのか。

数学、化学、薬学、医学、科学

物理学、天文学


他文明の智慧に勝るものなし。


答えは…

人間。

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