第19話
昔から私は、涼と私は同じ生き物だって心のどこかで思ってしまう癖がある。
嫌いな食べ物がしいたけな所も一緒だったし、当時流行っていた忍者のアニメに影響されて将来は忍者になるって2人で言い張った。
まぁ、今となってはしいたけは私だけがまだ苦手なんだけど。
だから恋愛もそのひとつ。
自分とは無関係だって、そう思っていたから当たり前に涼もそうなんだって思ってた。
それなのに、中学に上がって涼が女の子に告白されているのを見てしまった時は何故か、すごく胸が痛かったのを結構ハッキリと覚えている。
自分が経験したことのないことを涼が経験してるんだって思ったら、置いてかれたように思えて悲しくて…
単に負けず嫌いっていうのもあるのかもしれないけれど。
でもその差はみるみる広まって、今では涼が女の子に告白されたところで何とも思わなくなってしまった。
むしろ、選んでないで付き合えば良いのに贅沢め!なんて思っちゃうし。
どんなに可愛い女の子に告白されても絶対イエスと言わない涼。
変だよね、本当に。
健全な男子高校生だと言い張るならそこの矛盾もどうにか説明して欲しいよ。
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