第16話
「何か衝撃すぎて…でも良い人そうなの?」
「それがさぁ…」
かくかくしかじか。
一通り昨日の話を聞いた香澄の言葉は、
「まじ、ありえん。」
真顔でハッキリとそう言った。
「最初のくだりも全部、大人げなくない??それにリビングがテキトーとか暮らす気無くすわ。ただでさえ男との同居なのにさー!」
「まぁ、確かに必要ないって言ったらその通りだから何も言えないんだよね。」
「でもリビングよ?殺風景なリビングってそれだけで寂しいし。」
確かにそれは私も思っていた。
部屋で過ごす時間が大半なのはわかるけど…
何もないリビングに慣れる気がしないのは今までの生活のせいなのかな。
私が慣れれば良い話なのかな。
駅についてホームセンターに向かう最中もずっと香澄はありえないを連呼している。
「私が一発言ってやりたい。こんな美人な女子高生と一緒に暮らせて、しかも漏れなく料理上手だぞって!!」
「香澄…」
思わず苦笑い。
「27歳にしたら女子高生はただの子供でしょ。それに九条さん、女には困ってないと思うし。」
「なんで?女子高生はブランドだって言う人もいるじゃん。てか、女に困ってないって何で?まさか女連れ?」
目を細めて、心底嫌そうな顔をした香澄に私は一度頷く。
「そうじゃなくて、結構なイケメンだと思う…」
割と、多分、いや…かなり?
「まじ?じゃあチャラ男決定なのー?」
「そこまではわかんないけど。」
「とにかく、手出されないように気をつけてね!!」
やっぱり男の人と生活するってなると、香澄の言う通りそういう心配が出てくるのは普通で。
でも、だからと言って27歳の男性がわざわざ17歳の私に…?
それもあんな大層なイケメンが?
やっぱりそれは結びつかない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます