BL?




 私を知っている人はもうご存知だろうが私はBLが大好きだ。ただBLといってもそのすべてがいいと思っているわけではない。私が愛してやまないのは商業BL漫画。

 初めてはコロナ禍だったかコロナ前だったか。ずっとずっと気になって仕方なかったBLというジャンル。男性同士の恋愛、ボーイズラブ。未知の世界。思いきって無料の漫画サイトによくある一巻無料の文字をタップしてみた。本当にその時の心臓バクバクはよく覚えている。とてもやましいことをしているような気持ちになった。まるでアダルトビデオやエロ本を隠れて見るような(笑)そう、BL漫画はエロシーンが多いからだ。

 きっと最初に読んだ漫画がよかったのだと思う。作品名は伏せておくが、DK(男子高校生)ものでとてもピュア(気持ちが)で切なくてキュンときて、そこからとにかく無料で読めるものを片っぱしから読みあさった。

 気がつけば毎月定額のポイントを買って購入していた。それでも足りなくて買い足してはを繰り返し、今では漫画サイトの本棚に700冊のBL漫画がある始末だ。これだけ買えばもちろん当たりもはずれもあるしだんだんと自分の好みもわかってくる。BLの中にも様々なジャンルやシチュエーションがある。

 たとえば私は特にDKや学生ものが好きなのだけど、女装男子やレイプものは苦手だしオメガバースやドムサブといった特殊な設定ものもあまり好みではないことがわかった。まったく読まないわけではない。好きな作家先生の作品なら苦手な設定でも読んでみようとなるし以前はそんなこと考えずにとにかく買っては読み買っては読みしていた。おかげで(?)今では自分の好みっぽいなと思う作品だけを買っているのだがそれでもやっぱり毎月定額だけでは足りなくて買い足してしまっている。あ、これは彼には内緒なのだけど気づかれているかもしれない。どうだろう。

 そうやってBLにはまった最初の頃、私は誰にもBLが好きだということを言えずにいた。誰かとBLについて話したい、みんなにBLのおもしろさを教えたいと思っていたのだけど、当時はめちゃくちゃ恥ずかしくてこっそり読むだけだった。電子だけじゃなくて紙の本も欲しかったのだけど、本屋さんに行っても結局BLコーナーの前で立ち止まることさえできなかった。

 初めてカミングアウトした時のこともよく覚えている。いつメンの夫婦と四人で飲んでいる時だった。私は思いきって『私、腐女子になっちゃった』と言ってみた。すると三人がきょとんとした顔をした。『腐女子って何?』と聞かれた私はBLにはまったことを説明しなければならなくなったのだ。本当に恥ずかしかった。でもそれはその時だけの一瞬で、それからはなぜか恥ずかしさも綺麗さっぱりなくなっていた。

 そして小説を書くようになってしばらくして、だったら自分の萌えのBLを書きたいと思うようになった。カクヨムさんは年齢制限があるからエロシーンは書けないけれど、私の大好きなDKBLならたくさん書ける。とはいっても私のBLの根源は商業BL漫画だからとても漫画チックになってしまっていると思う。書いている時は頭の中で漫画として書いてしまっているから読みづらいかもしれない。

 いや、そんなことを言いたかったわけではなくて、もしも以前の私みたいにBLじゃなくても自分が好きなモノを好きだと言えないでいる人がいたらぜひ勇気を出して好きだと言ってみるのもありなのではと思ったのだ。私もものすごく恥ずかしかったけれど、今ではこうやって堂々と胸を張って好きだと言えることがすごく嬉しい。そしてやっぱり同じBL好きさんとSNS上でわーきゃー言えるのがすごく楽しいのだ。

 SNSって本当にすごいなぁ(笑)





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といかけ クロノヒョウ @kurono-hyo

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