第1章③
「よそ見とは、随分舐められたもんだな。」
魔王はそう呟きさらにもう一発攻撃を放った。ネオンはさらに攻撃を受けてしまい倒れてしっまった。
「ネオン!!」
離れたとこからケイは叫んだ。
「私は…大丈夫。でもランタンが…」
といい、ネオンはゆっくり起き上がった。ケイとネオンはこれ以上ランタンに攻撃が当たらないように魔王に攻撃を続けた。しかし全然歯が立たなかった。ネオンは傷を庇いながら、ケイはさっきの連携攻撃によって剣が傷ついてた。思うように魔王に攻撃を当てることができなかった。
魔王も何回もくる二人に呆れていた。いくら攻撃が歯が立たなくても、諦めない二人に魔王は痺れを切らした。
「しつこい奴らだな。何度来ても無駄だと言ってるだろ。」
魔王はそう言い放ち持っていた長い長い杖でドンっと地面を一回叩いた。そして杖を天に掲げると、ゴゴゴゴと大きな音が鳴り、黒いブラックホールのような玉が作り出された。そしてその玉をランタンに目掛けて投げ放った。
するとあたりは一瞬真っ暗になりケイとネオンの視界は奪われた。しかしすぐに二人の視界は晴れ、二人はあたりを確認した。するとどこを見渡してもランタンとの姿が見えない。ランタンがいないことに気を取られていると後ろから魔王の声がした。二人は咄嗟に振り向き魔王から距離を取った。
「ランタンは地下牢に転送した。」
魔王はそう言いもう一度杖で床をドンっと叩いた。今度はあたりが白い煙に包まれた。またもや視界を奪われた二人は今度は視覚以外をフル活用して魔王の位置を探った。しかし、またゴゴゴゴといった低く重たい音が鳴り響いていたせいで音を全然探ることができずにケイはすぐに背後を取られてしまった。魔王が真後ろに現れたことでやっと魔王の居場所を察知することができたがもう遅かった。魔王の追い討ちを受けてケイは気絶してしまった。そしてまだ視界が晴れないネオンもケイが気絶したことにも気付かぬうちに後ろから杖の物理攻撃で気絶してしまった。ネオンが倒れるとネオンのステッキが優しく一回光った。それには誰も気づいていないが。
二人はやられ、三人は全滅してしまった。
魔王の完全勝利。視界も晴れてきたので魔王はケイとネオンも地下牢に転送しようとした。しかし、あたりを見渡すとそこには二人の姿はなかった。残っていたのは戦いの残骸である割れた壁の破片などと、ネオンのステッキだけだった。
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