第5話

□■□


大学で一番の大教室。


私より先に来ていた生徒達が友人達と談笑し、室内はざわめいていた。



「ルイ!」



大きな声で自分の名前を呼ばれ、そちらの方に視線を移すと窓側の席にいる友人のマナが手を振っていた。



私はいつものように駆け足で彼女の元へ向かう。


マナは笑顔で、私を隣の席へ迎えてくれる。



「おはよ~。」


「おはよう。トウヤはまたサボリ?」


「みたいよ。メール来た。」


それに私は『そっか』とだけ返した。



トウヤはマナの彼氏で、二人は私が大学に入って初めて出来た友人だった。



気が付いたら一緒にいることが多くなっていた。



そんなこんなで早三年。




私達は大学四年生になった。

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